前々回のテーマからずっと気に掛かっている文化受給国の功罪の罪の部分で日本人にとって、最大の罪は何かと考えた。

 卑近なアメリカ大統領候補のトランプを採りあげたい。日本なら、犯罪者の疑いのある人間の大統領候補など全く考えられない。しかし、アメリカでは堂々とこんな人間でも候補に立つことを許している。詰まり、アメリカの民主主義には、トランプのような種類の人間でも候補として許容できる懐の深さがあると言うことである。判断に幅がある。詰まり、アメリカ国民の民主主義についての経験の差である。

なぜこんな事が起こるのか。

 私は、日本人特有の生真面目さで「字ずらどうり」受け取り、その判断の幅の無さ、に少しも疑問を感じていない、その判断の幅のなさ、浅さに大きな欠点にがあることに気付いていない。その上、日本人の民主主義の経験の厚さがない。

 なぜこんなことを考えるようになったかと言うと、1949年の日本学術会議に出された、「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」旨の声明を出したのを知った時である。従って、日本の大学ではこの研究はご法度である。

私は、「えっ!」と絶句した。日本の頭脳ともいえる科学者集団が「この種の科学の研究は絶対に行わない」と宣言した。大丈夫かな、が第一感だ。

 現実に、ロシアがウクライナに攻め込んだ。子供や市民の虐殺の報道も伝わる。プーチンには、ウクライナの前にまず日本に攻め入る計画もあったとの報道も聞く。

 勿論、科学者の信念や良心は大いに尊といが、この宣言は結果的に「戦争イコール悪」の思考が根底にある。それが何んとも危うい。日本の科学者は、人間は完全な性善説の立場の下に宣言を出している。

 私には日本の優秀な頭脳集団である科学者達がこの短絡的というか硬直的な思考に驚く。どこかバランスの欠いたこの判断に危険を感じてしまう。現実に今起っているウクライナの惨状を目の前にして「戦争を目的とする科学の研究は絶対これを行わない」と大見えを切っていられるだろうか。プーチンのような政治家が現れる。日本の隣国にはプーチンに続く危険極まりない人物も控えているではないか。この人物は国際法を無視して、勝手に領海線を引いて自国の領土だ、自国の海だと武力を背景に威圧してくる。日本だけではない、他国にも戦浪外交に励んでいる。こんな厚顔無恥な人間もいるのだ。こんな人物を前にして、日本の科学者達はどんな言葉を発するのだろうか。

この人物は現に、尖閣諸島の領海侵犯を繰り返している。台風でも来ない限り、中断はない。157回連続侵入と確実に一回づつ増え続けてる。これが、中国流の既成事実の積み重ねによる嘘の現実化の手法である。続く、核汚染水の放出問題も同様の手法による嘘の現実化である。こんな事態に直面して科学者集団は宣言への反省はないのか。

 私が心配するのは、この日本人の「字ずらどうり」の短絡的な単純な思考形態なのだ。残念ながら、日本ではこんな例が多くみられる。字ずらで悪いと判断されると、悪の程度といったその他の要素の判断は消し飛び、字ずらの判断が残る。怪しからんと言う避難一色になる。これがその時の世論となる。要は、日本人には判断の幅が極めて狭い欠点があることを自覚する必要がある。これが日本人のアキレス腱なのだ。

このアキレス腱の由来はひとえに文化受給国の国民に刻み込まれたDNAなのである。創造ではなく、文字通り受容国特有の受け身に終始し積極性は期待できない。

 あるテレビのコメンテーターが「この程度のことをこれほど毎日のように採り上げて、騒ぐことでもないのに」と嘆いていた。私はこのコメンテーターは信用できると思ったことをよく覚えている。

 だから、換言すると、日本人は、以前述べた集団催眠に罹り易い危険性が大である。これは危険だ。勿論、ここにはマスコミの良心も問題もある。

 先ほどの厚顔無恥なこの人物は「尊敬される中国になろう」と発言していた。

笑えるではないか。徳のない所に尊敬など生まれまいまい。それこそ歴史を大切にする中国に、天人合一説があるではないか。天子に徳のない国に天がほほ笑むはずのないことは自明ではないか。

 書く余地が少しあるので、日頃の愚痴をもうひとつ。

 日本の政治家よ。自分の本分である国益をしっかり守れ!背筋を伸ばして根性を据えて発言うしろ、仕事をしろ、有権者にそれを見せろ!

 しかし、残念ながら硬い文章だけの、面白みのないこのブログ。当然、読者はごく、少数。影響など全くなく、せいぜい負け犬の遠吠えに過ぎず。残念です。欠点は十分承知している積りです。重ねて、こんな硬い、面白味のないブログを辛抱強くお読み頂いて感謝に堪えません。有難うございます。今後ともよろしくお願いいたします。