完全に異常なイルムガンドですが、彼にもそれなりの考えがあったのです。
イルムガンド:「俺には忘れられない人が二人いる。一人は王国の勇者・響。」
本当はロッツガルドを退学してでも、勇者一行に入りたかったのです。
響:「勉学も大切よ。イルム君が王国に戻ったら、一緒に戦いましょう。共に戦う動詞として。」
もう一人はルリアでした。
イルムガンド:「ルリア!ルリア・アーンスランド!!」
ルリア:「誰ですか?」
イルムガンド:「リニアのイルムガンドだよ。昔、ケルネオンで遊んだじゃないか。俺は覚えてるよ。」
ルリア:「わたしは確かにルリアです。あなたに会ったのは、多分私で間違いないです。まだ幼かったので、よく覚えていませんが、私は両親に逃がされたようです。」
イルムガンド:「(花畑の約束を忘れたルリアに腹を立てて、つい、キツイ言い方をしてしまいます。)貴族として義務を果たさなかったのか?恥さらしだ。」
ルリア:「死ぬような目にあったことない癖に。わたしがどうやって生きてきたか知らないくせに、勝手なこと言わないでください!」
それが、以前、真と識と出会ったときのことでした。
イルムガンドは、本当はルリアが好きだったのです。
















