ユキ:「セイカ様。なぜ、それほどお怒りなのですか?」
騎士団に抵抗しようとするイーファとメイベルを止めるセイカ。
セイカ:「メイベル。イーファ。やめなさい。アミュ!心配ないよ。君は無実だ。きっとすぐに開放してもらえるよ。」
セイカは学園長と話していました。
セイカ:「魔族領の特使をアミュが殺害・・・ですか?」
学園長:「魔族がここにやってきたのは確かだが、いったい誰が対処したのかな?で、みすみす生徒を奪われたあたしを攻めに来たのか?」
セイカ:「いえ。帝国は無理筋な理由をつけて、勇者を始末したいように思えましたので。その訳を知りたいのです。」
学園長:「帝国も一枚岩じゃない。今、あちこちから働きかけている。朗報を待て。めったなことを考えるな。」
セイカ:「めったな事とは、なんでしょう?先生。その働きかけは、どのくらい時間がかかるのでしょう?あの娘が不審な死を遂げる前に、助け出せますか?失礼。意地の悪い質問でしたね。先生には感謝しています。では。」
外に出ると、メイベルとイーファが待っていました。
セイカ:「大丈夫。学園長が何とかしてくれる。僕たちは待とう。」
といい、メイベルとイーファを遠ざけておきながら、セイカは一人でアミュを奪還する決意をします。
セイカ:「召命。蛟。」
ユキが言います。
ユキ:「セイカ様。セイカ様が行うことは、この世界を動かす者たちに目を付けられます。前世と同じように。」
セイカ:「それがどうした。勇者は一人しかいない。力を目にした者は消せばいい。」
ユキ:「セイカ様。なぜ、それほどお怒りなのですか?」
セイカ:「くどい。あやかし風情が、まだ、僕に意見するか?」
セイカはアミュを殺そうとしている帝国に対し、激怒していたのです。もはや、ユキの意見具申さえ聞こうとしないくらい。