僕、馬のロビンⅠ
牧場に産まれて1歳、僕の名前はロビン
牧場の親方がつけてくれたんだ。
ぼくのパパの名前はパーシャル、走るのが早いんだ。
競走馬だったんだって。僕も競走馬になるの。
僕のママはエリカとても優さしいんだよ。
今まで10匹も僕の兄弟がいるんだよ。
でも僕、牧場の外知らないから一度出てみたいんだ。
ロビンはそう思いながら牧場の中を走り回っています。
親方はもうそろそろ競走馬に仕立て上げようと考えていました。
ロビンは不思議な夢を見ました。
それは真っ白な馬が雪の森を走ってる夢でした。
まだ見たことのない雪です。
白い馬がロビンを招いていました。
おいでと。
ママのエリカに話しても、耳をパタパタするだけです。
パパのパーシャルに聞いても、ヒヒーンといななくだけでした。
一度真っ白い雪を見てみたいな~。ロビンは夢を見ます。
ある時牧場に真っ白い雪が降りました。
ロビンはどんなに喜んだことでしょう。
あの夢見た白い馬がソリを引いて牧場に来ました。
親方が言うには馬が欲しいのだそうです。
若い馬が、白い馬車の持ち主はロビンを見て気に入りました。
お城の王子様の馬に指名されました。
ロビンは北の国に買われていきました。
パパやママに別れるのは辛いけれど外の世界を見られると、
ロビンは元気に馬車に引かれて牧場から出て行きました。
希望に満ちて。