元気が出ないときは「おひとり様○○」だ!
人間の音楽の好みは小学校低学年の頃までにほぼ決まるらしい。
朝起きて「え? なんでこの曲?」ってのが鼻歌で出ることはないだろうか? 全然自分の世代じゃないのに。それって親の世代がラジオとかで聞いていた曲が「三つ子の魂」に残っていたりするらしい。
私は「前回の」東京オリンピックの年に生まれたので「小学校低学年ぐらいまで」といえば、1960年代の終わりから70年代初頭になる。だから、その頃のアニソンとか、NHKの「みんなのうた」とか、運動会の名もない応援歌とかにはけっこうハートが反応する。
実は気分がのらない時用に「爆上げMIX」というプレイリストを作っている。それをかけて、洗い物とか洗濯とかを「とりあえず」始める。もちろん歌いながら。調子が出てきたら、ところどころキメポーズや踊りも入れる。家事のやる気が出ない程度なら、5曲目の『ガッチャマンOP』の「地球はひ~と~つ♪ 地球はひ~と~つ♪」のあたりでノリノリになってくる。
精神的につらいことがあって、なかなか浮上できないときは『ひょっこりひょうたん島』が効く。『ひょっこりひょうたん島』というのは、1969年から数年にわたってNHKで放送されていた夕方の人形劇だ。このOPは、もう井上ひさしが書いた歌詞がストレートに心躍らせてくれる。もちろん両手のこぶしをギュッと握って熱唱すべきだ。
まるい地球の水平線で
誰かがきっと待っている
苦しいこともあるだろさ
悲しいこともあるだろさ
だけど僕らはくじけない
泣くのはイヤだ笑っちゃお
進めーーっ!
↓私が歌える唯一のカラオケ
実はこのパターンのプレイリストは4種類ぐらい持っている。そのなかの1つが「なりきり・おひとり様ミュージカルMIX」だ。
『メリーポピンズ』の「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」のときはテキトーな傘を持ち出し、そこらへんに置いてある帽子をかぶる。『美女と野獣』なら両手にキャンドルを持って燭台になりきる。『cats』なら猫耳カチューシャ。ノリがいいときはアイラインでヒゲも描く。思いっきり猫になったほうが調子が出やすい。
ただし瞬間的な「現状復帰」対策は必要だ。突然の来客のとき「ヤバい!」と、猫耳はとっても、ヒゲは消し忘れて出ちゃったりする。町会費の集金に来た近所の若奥様とかに「お大事に」みたいな顔をされちゃうからね。
↓ここまで針が振り切れちゃえば怖いものはないな。