寝る時は何を着てるか教えて!
災害時は着替えているヒマがない
そのスリッパで避難所まで歩ける?
その寝巻、1週間着たきりでOK?
夜眠るときはパジャマを着るもの。寝るためにデザインされた服はやっぱり寝心地が違う……そんな常識が変わってしまった。日本は地震以外でも水害や山崩れなど天災の多い国だ。夜眠っているときに、いきなり避難せざるを得なくなることもある。
阪神淡路大震災は3月の明け方の地震で、ほとんどの人がパジャマで逃げた。裸足の人も多かった。室内用のスリッパで倒壊した家を避けながら、避難所まで歩けるだろうか?
東日本大震災のときは昼間だったが、押し寄せる津波に、みな着の身着のままで逃げるしかなかった。宮城県の女川の避難所に下着を含む着替えの支援物資が届いたのは1カ月以上たってから。それまで全員が「逃げたときに着ていた服」で避難所生活に耐えた。
そこから逆算して考えると、
寝巻は避難所で着の身着のままの生活に1週間耐えられるもの。スリッパは、ガラスやがれきが散乱する道路を避難所まで歩ける強度があるものになる。
「そのときパッと着替えれば」「履き替えれば」と思うかもしれないが、家具が倒れて中身が散乱しているような室内で、着替えや靴が探せるだろうか? 玄関にはたどり着けないかもしれない。その一瞬の遅れが生死を分けることにならないだろうか? 実際に被災した人は、非常持ち出しが、「本当に持ち出せたら」ラッキーだと言う。
もちろん何を着て眠るかは自由だ。だが、1度「避難ウェアとしてどうか」を基準にナイトウェアをチェックしてみたらどうだろう?
私は今、Tシャツにジャージ、室内履きはクロッグス。