大学初バイトは「麦茶の番人」 | ぽてなまの~と 【ときどきADHD話】

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「なまいき」で「なまけもの」な「ぽてたろう」のノートです。
日常のあれこれや、その日考えたこと、そしてADHDや発達障害についての「あるある」などを書いてこうと思います。

今日は麦茶の日

大学入学 初バイトが

「麦茶の番人」だった件

 

今はどうだか知らないが、昔は企業から大学にバイトの求人があった。学生部へ行くと求人リストが閲覧できて、希望者に大学経由で応募してもらうというシステムだ。これが巷のバイト求人雑誌などよりよほど時給がよかった。今でこそ東京都の最低賃金が985円になったが、リストに並んでいたものはどれも1000円以上。バブルがハジケる前とはいえ、これは破格の待遇だった。

 

そんな学生課で、夏休みのバイトを探していたら、9~5時で時給1200円というのがあった。土日は休みだが「毎日来れる人」が条件だという。さっそく学生課に電話してもらったら、書類も面接もなく、その場で決まった。やったぜ、今年の夏は稼ぐぜ。

 

時給が良すぎるので、「これは多少ヤバい仕事なのかもしれない」と、ちょっと不安になったが、「夏休み期間中だけだから…」と、つべこべ言わずに行ってみることにした。その会社は「名前を言えば誰でも知っている大企業」のかなり小さな子会社だった。業態はさっぱりわからない。

 

私の業務内容は「朝の鍵開け」と「留守番」「電話とり」。そして重要なのが「毎朝6Lの水出し麦茶を作って冷やす」だった。

「電話とり」と言っても間違い電話ぐらいしかかかってこない。訪問者も、たまに宅配便のお兄さんが涼みに来る程度だ。社長は夕方私が帰るちょっと前にやってくる。「会社だと仕事ができないタチ」なのだそうだ。

 

要は「朝麦茶を作って冷やす」。それ以外のミッションがない。あとは寝ていようがマンガを読んでいようが自由だ。最初は「OLもどき」のコスプレで出社したが、すぐにウエストゴムのパンツとスニーカーになった。

 

朝、大量に作って冷やした麦茶は、お昼に一斉に帰ってくる営業の人たち(20人ぐらい)が一気に飲み干す。そしてまた営業に出ていく。みんながいなくなったら、また6Lの水出し麦茶を作って冷やしておく。

 

夕方社長が来て、私がタイムカードを押すまでには誰も戻ってこないのだが、翌朝行くと3つの麦茶タンクが空になってキレイに洗ってある。また6Lの麦茶を作る……以下同。という感じで麦茶番以外にやることがなかった。

 

あるとき「営業さんたちの世代なら、麦茶にお砂糖が入っていたはず。好きな人もいるかもしれない」と思って、3つのタンクのうち1つに砂糖を入れ「砂糖入り」とシールを貼ってみた。翌日タンクにメモが貼ってあった。

 

「砂糖入りを2つにしてください」

 

2/3を砂糖入りにするなんて、「どんだけ砂糖入り麦茶がツボだったんだ!」と思っていたら、その日のうちに宅配便で新しいタンクが届いた。

 

私は8Lの麦茶の番人に昇格した。

 

※画像はメーカーサイトからお借りしています

 

 

麦茶、家で作ったことある?

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