よい夫婦の日 ADHD妻×アスペ夫 | ぽてなまの~と 【ときどきADHD話】

ぽてなまの~と 【ときどきADHD話】

「なまいき」で「なまけもの」な「ぽてたろう」のノートです。
日常のあれこれや、その日考えたこと、そしてADHDや発達障害についての「あるある」などを書いてこうと思います。

今日はよい夫婦の日 

ADHD妻×アスペルガー夫は好相性

 

成人ADHDの当事者会議などに行ってみると、意外と多いと感じるのが、「私はADHDで夫はアスペルガーなの」というカップルだ。どうやら相性がいいらしい。日本の仲間内だと「アスペ亭主にエディ女房」とか言ったりする。たまに男性の方がADHDだというカップルもいることはいるのだが、数は若干少ない印象だ。

 

●わかってくれるパートナー

私の母は今80代、父も生きていれば90に手が届く年齢だ。私がADHDの診断を受けたとき、父はすでに亡くなっていた。母もいい年だったので「いまさら治療をする気もない」ということで、どちらもドクターの診断を受けてはいない。だが、私はうちの父と母こそ、まさしく「アスペ亭主にエディ女房」だったと思っている。

 

父は建築設計士という専門職で、ひたすら黙々と緻密な設計図を描いていた。コミュニケーションが苦手でうまく説明できず、クライアントからの無茶な設計変更をのんではストレスをためていた。一緒に遊んだり、呑みに行ったりする友達はほとんどいなかったと思う。でも、父方母方どちらの親戚からも好かれていたし、母がいれば母の友達と遠出や会食も大丈夫。楽しい人だ。ただ、口数が少なくて、積極的に参加している雰囲気ではなかった。

 

母は社交的なサザエさんタイプ(けっこう美人)で、大伯父が経営している店の看板娘だった。友達や知り合いがやたら多い。せっかちでおっちょこちょいなので、転んだり、事故にあったりしていて、しょっちゅう外科のお世話になっている。「機転が利く」とか「察しがいい」と言われるような性格。

 

母は「商家に嫁ぐのがイヤだったから、サラリーマンなら誰でもよかった」としか言わないが、この2人はけっこうな大恋愛だ。2回目に会ったときから、父がもう「結婚が前提なのは決定事項だ」という態度だったので、「この人は私と結婚したいのね?」と察したのだという。母から見ると父は「口数が少ないし、ちょっと頼りないところもあるけれど、本質的にとてもやさしい人」「私がついていないとダメ」なのだ。

 

一方、鹿児島から上京して2~3年で母と出会った父からすれば、母=異文化だったのだ。母は会うたびに新しいドアを開けてくれる人。一緒にいると、考えたこともなかったレジャーを楽しみ、知らなかった料理を食べている。まるでテレパシーのように「今夜は何が食べたいか」母にはわかっている、という感じだ。

 

ADHD女子には共感・感情移入力が強い人が多い。私の友人でアスペルガーの当事者男性は「うまく言葉にできない部分があっても、この人には伝わっている、という安心感がある」と言った。またADHD女子は自分と同じようなタイプか、もっと大胆なADHD男子と1~2度はつき合って振り回されているもので、アスペな彼を「やさしい」「一緒にいると落ち着く」と感じるらしい。

 

↓仲良きことは美しき哉

 

●共同作業をやってみたら

一度、私が所属している「片づけられない女」が集まる自助団体(抱える問題や障害は人それぞれ、全員がADHDではない)と、ネット上で親交があったアスペルガーの当事者団体で「合同イベをやろう」ということになり、40人弱が集まった。アスペ側には女性メンバーもいたのだが、その日は参加がなかった。

 

この会はアノニマスだったのだが、アスペ君たちのハンドルネームがみな立派でびっくり。「闇の帝王」とか「月食の狼」とか「銀河の大天使」とか。好奇心旺盛なADHD女子がすぐに「なんでその名前なの?」と食いつき、会話が途切れることはなかった。帝王も狼もみんなマジメでやさしい好青年だった。

 

このイベの後半はアスペとADHDを混ぜた班をいくつか作って、班ごとに「苦手なこと」「困っていること」を書き出してグループ化する作業を一緒にやった。するとこれが、阿吽の呼吸というか、とても良いチームワークなのだ。

 

調子にのりやすいADHD女子のテンションが上がって話がそれてくると、アスペ君が「待って待って。あと2つだから、やっちゃいましょうか」とブレーキをかけ、作業に誘導してくれる。アスペ君が言葉につまっていると「じゃあ、こんな感じ?」とADHD女子が補足しながら一緒に言葉を探している。

 

これは勉強会を通じて、お互いに足りないところがあることを知って、そこについては責めない、怒らない、協力する、という前提があるから作れた関係だと思う。でも、一緒に作業していると、自分にはない能力の高さを見せられて、思わず「すごい!」「すごいね!」「サクサク進むね」と、お互いを認め、褒め合うポジティブな空気が作れたのは大収穫だと思う。アスペ君たちに聞いたら、これはネットとオフ会が中心のアスペのグループ内では起きない現象だそうだ。

 

私は結婚していないし、恋人がアスペ君だったこともないので、いま一つギアの入った書き方ができない。「我こそは当事者」という方がいたら、ぜひコメント欄にご意見を。もちろん反論も歓迎です。

 

 

 

 

 

 

よい夫婦でいるための秘訣は?

▼本日限定!ブログスタンプ

あなたもスタンプをGETしよう