ADHDな中年が考える 「ADHDってどんなもん?」 | ぽてなまの~と 【ときどきADHD話】

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「なまいき」で「なまけもの」な「ぽてたろう」のノートです。
日常のあれこれや、その日考えたこと、そしてADHDや発達障害についての「あるある」などを書いてこうと思います。

ADHDな中年が考える「ADHDってどんなもん?」

 

ADHDは「オンリーワン」

だから世界を自分用にカスタマイズする

 

 

私はADHDです。でも、「ADHD」と言っても、症状の顕れ方や強さは人によって千差万別で、日常生活の中で感じる不便も人それぞれです。米国のADDACHADDといったADHD当事者がたくさん集まる会議でも「私に似ているな」と思う人はいても、「私と全く同じだ!」という人には会ったことがありません。

 

私の仕事は雑誌の記事などを書くライターです。同業者で「私もADHDです」という人に会っても、仕事への取組み方や、うまく働くための工夫、メモの取り方、原稿を書きやすい場所などが各々全然違っていて「面白いな~」と思うことが多いのです。

 

そう、ADHDの脳はすごく個性的で、一般的な人が働きやすい環境では、なかなか落ち着いて働けません。

 

 

よく「ADHDは集中力がない」と言われますが、「ない」のではなく、うまくコントロールできないのです。たとえば、「ゲームに熱中していて、玄関のチャイムに気がつかなかった」「ちょっと掃除機をかけるだけ、のつもりが大掃除になって、気がついたら夜中」なんていう経験はありませんか? これは見方を変えると「ゲームに集中し過ぎ」「掃除に集中し過ぎ」とも言えるのです。

 

集中力をエンジンに例えると、ADHDはエンジンがかかりにくく、一旦かかったら没頭(集中)してしまって、ブレーキが効きにくい。だから、自分が「集中しやすく」「必要なときに集中から抜けられる」、部屋の配置やインテリア、グッズを使った「しかけ」を活用して、自分の周囲の世界をカスタマイズしていきましょう。そうすると、仕事や勉強に集中しやすくなり、必要なときにやめられるので、食事を忘れたり、大事な約束に遅刻することも防ぎやすくなります。友達や仕事仲間に渡す「私のトリセツ」も作っておくと便利です。

 

自分が世の中にうまくフィットしないのはしょうがない。世の中に自分を合わせるばかりでなく、「ここはこうでもいいじゃない」と思う部分は、思い切って「自分が働きやすいように」カスタマイズしましょう。「ちょっと変なうえにデキない人」より「ちょっと変だけどデキる人」の方が人生お得なことが多いのです。

 

次回:ポイントは「音」「光」「動き」「感触」