実がよく似た『ムベ(郁子)の花』はおろか、
「アケビの花」も未だに見たことがありませんでした。
先日、鎌倉の英勝寺に、
「ムベの花」が咲いていると聞いて出かけてきました。
鎌倉駅には、「危うきに近寄らず」
北鎌倉駅で降りて亀ヶ谷切通しを越えて、
美声のウグイスの鳴き声に後押しされて扇ケ谷の英勝寺へ。
ムベは、関東以西から沖縄までの温暖な地域に自生する常緑樹です。
非常によく似た実の「アケビ」(木通)は落葉樹ですが、
花はアケビとは全然違いました。
アケビの花(ネット画像から)
ムベの花
花びらのように見える萼片(がくへん)が6個が2列に並んで、
外側の3つは幅の広い萼片は2cmくらい、内側に細い線形の萼片が3つ。
花芯に6個の雄しべと3個の雌しべ。
花の色には白色、淡い緑白色、淡い黄色、淡い紅紫色などがあるようです。
ムベの実(ネット画像から)
秋に卵型をした、5~8センチくらいの紫色の実が熟します。
果実はアケビと違って割れることはなく、
果肉は白く、中には無数の黒い種が含まれています。
アケビは子供の頃に食べたことがありますが、
ムベもアケビも同じように種が多く、
ゼリー状の甘い部分を食べるのは苦労が多いようです。
アケビの実
ムベの実は7世紀後半の天智天皇の御代から、
不老長寿の果物として皇室にも献上されているそうです。