THE MACALLAN STORY

―ざ・まっからん物語―

 

#3 FOXED

 

「私の義理の妹は少し頑固です」と、

エジンバラ郊外に住む、ある伯爵が手紙を書いてきました。

 

 

「先日の夜、ディナーの後で皆にザ・マッカランを奨めていると、

彼女だけが異議をとなえ、自分はブランデーしか飲まないと言うのです。

私は長い間あたためていた仮説を試してみたくなって、

実は隣の部屋に年代物の素敵なコニャックがあると彼女に言いました。

 

台所に行き、ブランデーグラスにザ・マッカランを注ぎ、

彼女のところへ戻りました。

彼女はグラスをぐるぐる回して、香りをかぐと、

『うーん、デリシャス・・・、とても良く熟したコニャックだこと』

と褒めてくれたのです。

 

そう、わがザ・マッカランは、フルーティーです。

シャリ―樽貯蔵ならではの甘く熟した芳香は、まさにデリシャス。

ブランデーしか認めようとしない頑固さには困ったものですが、

鑑賞能力はさすがでした。

残念ながらFOX(だます)したことを

気位の高い彼女に打ち明ける勇気はありませんが、

仮説はこれで十分に正しく証明されたと考えています」