行く秋のぶらさがりけり烏瓜

(正岡子規)

 

今年は烏瓜の実を見ることが、とても少ないです。

藪が刈り取られたこともあるとは思うのですが。

神秘的な真っ白なレースのような花を咲かせてから2か月、

もっと実がたくさん生ってもいいと思うですが…。

これも今年の猛暑と何か、関係があるのでしょうか。

 

 

モノトーンに変わり始めた藪の中で、

ポツンと西日を浴びて輝く烏瓜の実には、

いつも、いつの年も心惹かれます。

 

釣瓶落としの秋の夕暮れ。

烏瓜の実は光を失って、静かに暗闇へ中へと溶け込んでいきました。

 

藪で赤いのが烏瓜

(山頭火)