鉄砲を立て掛けたように見えることから、

『鉄砲垣』と呼ばれています。

鉄砲垣は、

丸竹の立子(たてこ)を正面と裏側で交互に用いている裏表のない竹垣です。

丸竹の太さによって、大きく趣が変わります。

 

二階堂の覚園寺への道を辿る途中……。

 

勝手口でしょうか、奥へと鉄砲垣が伸びています。(二階堂)

 

 

染縄は傷んではいますが、細めの丸竹がスッキリと姿で並んでいます。

 

 

正面と裏の竹が半分くらい重なるように組むのがポイント。

縄だけで固定されるため、熟練した縄結びの技術が求められます。

この鉄砲垣の”裏”には細い丸竹が使われていて、変化を持たせています。

 

遮蔽垣として、

”豪快”な印象を受ける太い丸竹で組まれた段違いの鉄砲垣(浄明寺界隈)

 

 

【参考】

横浜・三溪園の臨春閣の袖垣には、鉄砲垣が使われています。

鉄砲垣で最も重要とされる、縄の結び方を間近で見ることができます。

 

建物裏への仕切りに設けられた鉄砲垣。

 

 

いぼ結び(上)と飾り結び、

染縄を用いた縄結びの美しさは芸術的…。