針路を池田町方面に取ると新しい景色に出会える。それはノッポな火の見櫓。近年は活用されることが少なくなって、建替えられることなく徐々に撤去される運命のようだ。(写真/立派な火の見櫓の袂には梅と思われる花が咲いている)

 

高瀬川大橋を渡り池田町に入る。少し遠回りになるが、池田工業高校硬式野球部のグランドに寄ってみる。しかし、そこには選手の姿はない。今春も単独出場ができるほどの人数を集められなかったとみえ、連合チームを組む他校のグランドに出掛けているようだ。それでもグラウンドはよく整備されていて安心する。 

 

池田町から大町市に入る辺りの田んぼの中の道で、正面に聳えている爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳がいつの間にか姿を現わしているのに気がつく。ここまで一気にやって来たが、ペダルを漕ぐ足は軽かった。今日の体調はいいみたいだ。 

 

田んぼの畔には小さな花々が咲き誇る(写真)。そう春はいつも足元からやって来る。毎年同じことの繰り返しで進歩がないなと思いながらも写真に収めるが、こうしてポタリングに来られていることに感謝する方が大切だと思うようにしている。

 

そしていつもの社公園。桜の袂に自転車を停め最後の小休止をとる。ここでは、昼食でよく訪れる俵屋の混雑時を避けるため、本を読んで時間調整することもあるが、今日はその必要はない。 

 

桜の蕾はまだ小さいが、来週は暖かくなるらしく、開花の予測はできない。おそらく来週だとまだ早く、再来週の週末になると散ってしまう可能性もある。桜の時期だけは、自由な時間を謳歌できる立場に早くなりたいと願ってしまう。 

 

今までずっと土曜日は休みだった信濃大町駅のKIOSK1も今年は営業をしてくれるようだ。昨年、少しずつ営業を再開していると店の方が話していた。自転車走行はここで終了。復路はハイボールを買い求め列車に揺れながら帰路につけそうだ。
 


2024 安曇野トレーニングポタ始動 Vol.3に続く