予定していた時間より早く店を出るが、一人でも45分で焼肉は、さすがに時間に余裕がなさ過ぎた。(写真/来るときは撮影できなかった外観を写真に収める。山小屋のような急こう配の三角屋根。ずっと気になっていた店をやっと訪れることができた)

 

今度、暖かい季節に訪れたのなら、こんなアングルでガーダー橋を渡る車両を撮って時間を調整してみたいものだ。それなら列車を一本遅らせ、今度はゆっくりと焼肉を愉しむことができるだろう。

 

来た時と同じ国道沿いの歩道を戻る。私の足跡だけが雪に残っている。元々、国道を歩く人は少ない上に、こんな雪が舞う日に歩いているもの好きはどうやら私だけらしい。 

 

藪原駅に戻ってくると遅延が生じていて、松本駅行きの普通列車がまだ到着していない。元々、その列車には乗るつもりはなく、間もなくやって来る上りの列車で再び木曽福島駅に戻り、すんきそばの店へ向かうつもりでいたのだ。 

 

それが松本駅行きの列車に乗れるのなら甘んじて受け入れることにする。すでにお腹も満たされていて、すんきそばは次の機会に譲ろうと決意する。(写真/藪原駅は以前は上高地の玄関口だったため大きな駅で、側線も設置されている) 

 

焼肉の後、すんきそばで締めようと欲張ったが、図らずもその目的は叶わなかった。しかし、一つずつ目的を遂行するのも大切なことだ。次回もすんきそばだけを堪能するために再び木曽を訪れよう。そう、次回はもっと時間にゆとりのあるプランで。(写真/車両には外国人の姿がみられる) 
 

 

旅のお供は「ほろよい読書」。選書の参考にさせていただいているブロガーさんが紹介してくれた。5名の作家(織守きょうや / 坂井希久子 / 額賀澪 / 原田ひ香 / 柚木麻子)によるお酒にまつわる短編集。どれも読みやすいが、原田さんが綴った物語に出てくる、甘い味付けなのに人気の大衆食堂「雑」で昼飲みしながらほろ酔いて気分に浸りたい気分になる。 

 


木曽の権兵衛へ END