2008年7月8日(tue)

 

2日目の宿泊場所は相川地区の市街地から少し外れた海を臨む高台。仕事が終わって宿に入ると、早速、海岸線沿いに南に向かって自転車を走らせる。5㎞ほど走ると小さな漁港が見えてくる(写真)。 

 

相川の市街地から南へ10㎞にわたり伸びる七浦海岸。七つの入り江を結ぶため、この名前が付けられている。ここから眺める夕日は佐渡の中でも特に美しいとされる。黄金色の夕日が赤く空を染め、点在する岩がシルエットを醸し出す。

 

せっかく佐渡島に来たのだから2泊とも旅館を選ぶ。安価なプランにも関わらず、いずれも刺身やカニが出る(写真)。出張なのになんと贅沢なことかと、心の中で同僚に詫びる。 

 

2008年7月9日(wed)

 

早朝からポタリングに出掛ける。初夏なのに朝の空気はひんやりとしている。昨日の夕方とは逆の方向、相川の市街地に向かって走り出す。当てがあるわけでなく、気の向くままペダルを漕ぐ。(写真/宿の近くの春日崎から相川港を望む)

 

春日崎は、大岡源三郎という流人が自害した場所だという。源三郎は慶安4年(1651)慶安の事変で罪に問われ父と弟とともにここ佐渡に流された。槍の名手だったため道場を開き、多くの弟子を育てている。それなのになぜ死を選んだのか。土塚に咲き乱れたあじさいはその訳を聞き及んでいるのかもしれない。 

 

相川の市街地の道を進まず海沿いを選ぶ(写真)。意識を集中すると、沖からの潮風がやっと感じられるほどの穏やかな朝だ。でも、梅雨の時期だからか、湿気を含んだ重い空気が辺りを支配している。 

 

サザエを獲る小舟が何艘か沖に出ている。舟の上からスコープで探して器具で引っ掛ける漁法は佐渡特有のものらしい。相川湾には一里島灯標が存在する(写真奥)。 一里島灯標は、毎5秒に2閃光する群閃白光。光達距離は5海里(約9.3㎞)。高さは17㍍。水面から塔灯まで20㍍。初点灯は不明。管理は新潟海上保安部。 

 


佐渡島出張ポタ Vol.3に続く