2022年4月29日(fri)

 

阪神タイガースは開幕から記録的な大敗を喫し、私が職場でプロ野球を話題にする機会は確実に減っている。そんなことから池田工業高校が春の大会に独自で出場すると知ったときは嬉しかった。昨年の秋の大会は人数が足りず、他校との合同チームで出場せざるを得なかったのだ。(写真/初戦が行われる松本市野球場) 

 

1年生が入部してくれたのだろうが、そこには隠れた感動のエピソードが潜んでいるのかもしれない。でも一番嬉しかったのは間違いなく上級生たちだろう。私は、いつもの安曇野トレーニングコースで挨拶をしてくれる彼らの戦いを目に焼き付けようとやって来た。(写真/同じユニフォームに身を包んだ選手たちはみんな張り切っている) 

 

少子化に加え、野球人口は減っている。そんな状況を打破するため、この4月、長野県野球協会が設立された。県内のプロ・アマの諸団体が結集し、幼児世代を含む子どもたちへの普及活動を強化するという。(写真/第一試合に向けて引かれた白線は神聖な雰囲気をまとう)
 

 

相手は松本県ヶ丘高校。伝統校だけに部員も多い。それに対して池田工業ナインは10人と昨年春・夏と同じ。しかもこの内の何人かはついこの前までは中学生だったはずで、苦しい試合展開が予想される。 

 

春の大会だから仕方ないとはいえ、池田工業は走塁や守りの基本ができていない。投手は最速110㎞ほどのストレート。カーブは90㎞台と、もしかすると私でも打てるかもしれない球を投げ、コントロールも安定しない。(写真/ボールボーイの手にはグローブだけでなく、ファールボールの注意を促す電子ホイッスルが握られている) 
 

 

終わってみれば5回コールド負け。しかし、エラーは一つだけで、逆にヒットは4本。3回には2死1・2塁からレフト前安打を放ち、ホームを狙う得点のチャンスもあった。守備の練習を強化して夏までに初戦を突破できるだけの力を付けてほしいものだ。 
 

 


入場料は700円に値上がり、せっかく球場まで来たのだから第二試合も観戦する。その合間に読むのは松尾諭著「拾われた男」。図書館のお勧めコーナーにあり、作者が役者だとも知らずに借りてきたが、ハードボイルドの長編を連続で読み続けてきた身には、軽い読み物はちょうどいい。 
 


ベースボール熱は高校野球へ? Vol.2に続く