塩屋埼灯台は日本の灯台50選に選ばれていて、日本に16基ある参観灯台のひとつ。今年2月に訪れた安乗埼灯台までは、参観料200円であったが、燈光会は料金改定を行ったようで参観寄付金という名目で300円に値上がりした。 



初代の塩屋埼灯台は、塔の中ほども白と黒のストライプに施されたレンガ造りだった。高さは35.3㍍と、当時のレンガ造りの灯台としては日本最大だったとされる。(写真/併設されている資料館に展示されている初代の灯台の写真) 


当時は、石油灯油(なたね油)を燃やして20秒に1回、光度20万燭光で23海里(42.6km)の沖合まで照らしていた。レンズは高さ約3㍍もある第一等フレネルレンズだったとされる。(写真/初代の灯台で使われていたレンガ) 
※初点灯後、大正3年(1914)に60万燭光、大正9年(1920)に150万燭光に変更されている。


 

塩屋埼灯台は、毎15秒に1閃光する単閃白光。光達距離は22海里(約41㎞)。高さは27㍍。水面から塔灯まで73㍍。初点灯は明治32年(1899)。管理は福島海上保安部。(写真/資料館からは緩やかかなアプローチとなっている) 

 

現在は、高さ160㎝の第3等フレネルレンズが使われている(写真)。灯質は15秒に1閃光ということだから、1回転を30秒で回っている計算になる。 

 

この付近は霧が濃いからか、大正15年(1926)モーターサイレン方式による霧信号所設置されている。その後、昭和52年(1977)になってダイヤフラムホーン方式へ変更されたものの平成16年(2004)廃止。また、昭和7年(1932)には無線方位所(中波ビーコン)設置されているが、これも技術の進展により平成4年(1992)廃止されている。(写真/入口は洋風の屋根付き) 

 


昭和13年(1938)5月、レンズなどが破損する地震に見舞われるが、これは即座に補修できた。しかし、同年11月、福島県北方沖を震源とするマグニチュード7.8の地震が起こり、灯器やレンズが大破したばかりでなく塔が傾いた。これによって 2年後に現在の鉄筋コンクリート造に改築されている。(写真/初点灯と改築を記念した銘板)
 


塩屋埼灯台 Vol.3に続く