森吉山ダム

長い天端を端から端へと歩いて約10分。ちょうど融雪出水の時期にあたり洪水吐から放流している。真上からみると導水部は階段状になっていて、水の勢いを減少させている。 
 

 

洪水吐の反対側を望むと、そこは巨大な貯水池のようになっていて、ダム湖・森吉四季美湖の水を緩やかに取水している。今までみてきたダムとは構造が異なるため、どうしてこんな造りになっているのか、ウェブサイトの情報だけではわからない。 
※これは、「水位が上がると四角い池の左右両側、対面側から越流する非常用洪水吐」とコメントをお寄せいただきました。教えていただき本当にありがとうございました。


森吉山ダム
この時期の越流放流は通常5月末頃まで行われるというが、左岸側に水はなく(写真手前)、もしかすると今年は、雪が少なかったせいなのかもしれない。(写真/巨大な貯水池のような構造物を左岸側からみる)

 

 

森吉山ダム管理支所付近からダム湖に延びている先に選択取水塔がある。ここから国土交通省東北地方整備局森吉山ダム管理用発電所(最大出力470kW)と東北電力森吉発電所(最大出力11,200kW)に取水されていると思われる。

 

森吉山ダム

小又川の上流12㎞ほどには昭和27年(1952)竣工の森吉ダムがある。森吉ダムは秋田県と太平鉱業株式会社(現三菱マテリアル株式会社)との共同事業で建設され、ここで発電された電力は、太平鉱業尾去沢鉱山(昭和53年(1978)閉山)へ供給されていた。現在ダムの管理を秋田県が行っている。(写真/選択取水塔より森吉四季美湖を望む。奥にみえるのは森吉山大橋) 

 

森吉山ダム

森吉四季美湖の総貯水容量は7,810万立法メートル。ウェブサイトで平成29年(2017)に「森吉四季美湖カナディアンカヌートライアスロン大会」が開催されているのを知った。ダム湖でカヌーをしたり、天端を走ったり、なんと本堤を登ったりと、楽しそうだったが、それ以降は開催されていないようだ。(写真/ダムの本堤を上流側から望む) 

 

ダムカード
森吉山ダムの水道用水としての役割は、北秋田市の旧合川町と旧森吉町に対して、1日最大9,500立方メートルの水の供給しており、灌漑用水としては北秋田市大野台地区の約200haの畑地を潤している。(写真/森吉山ダム管理支所でいただいたダムカード) 
 


森吉山ダム END