姫川から西側の山手を見上げると、烏帽子型鉄塔が聳え立つ。この付近には、東北電力大所川線とデンカ小滝川線が走っているので、これがどちらの鉄塔なのかはわからない。 

 

姫川の支流である小滝川が合流するあたりに小規模の水力発電所がある。それは以前からもここに存在したはずだが、今までは気にすることがなかった。それが電気の道に関心を寄せるようになってからその存在に目が行くようになった。(写真/昭和56年(1981)から運用されている東京発電新小滝川発電所) 

 

東京発電所株式会社の前身は昭和3年(1928)に創業した姫川電力株式会社。現在は、東京電力の子会社だが、なぜ、親会社に統合されなかったのか不明だ。昭和26年(1951)電気事業再編成によって大手9電力体制に再編・統合されたが、まさにその最中に進行中だった姫川第七発電所を完成させている。(写真/新小滝川発電所の門柱に掲げられた銘板。東京発電の名をどこかでみた記憶があったが、それは新潟の土樽発電所だったことを思い出す) 

 

新小滝川発電所と小滝川を挟んだ場所にある貯水槽のような施設(写真)は、この発電所と関係があるかと思って写真に収めるが、これは姫川下流にある東京発電姫川第七発電所の取水堰であることが、後に判明する。

 

再び車で移動して糸魚川市街地、日本海の河口まで約2.5㎞の地点までやって来る。姫川の左岸には水力発電所があり、長い水路鉄管が山の斜面に沿ってあるのは以前から知っていた。しかし、これが東京発電第七発電所(写真)であることを認識するのはこれが初めてだ。 

 

第七発電所は昭和30年(1955)に運用を開始している。取水口は、図らずも先ほど観察してきた。最大出力43,200kwの電力を生み、おそらく長野県の山々を通って、首都圏へ送られていると思われる。(写真/建屋後ろの看板には「姫七発電所」と描かれている) 

 


新潟県と富山県の県境には、その名もずばり境川が流れているが、国道8号のすぐ脇に、そういえば発電所があった。その位にしか記憶していなかったが、これが北陸電力境川第二発電所だと本日初めて認識する。 
 


自由気ままに昼行燈と車中泊の旅 Vol.3に続く