2017年7月15日(sat)

 


私が、宮武製麺所のことを知ったのは、NHK-BSで放映している「中井精也のてつたび」の番組でのこと。高松琴平電鉄仏生山駅には車両基地があり、整備士たちが働いているが、その多くの人が毎日この店で、うどんを食べているのだという。これは本物だ。瞬時にそう悟った。

 


店は閉店間際だったため、他に人はいない。切り盛りしているのは女性が一人だけで(写真中央)、讃岐うどんを食べるのは初めてなのだと正直に白状し、どういう風にすればいいのか訊ねる。やはり定番のかけうどんがお勧めだが、冷たいうどんも出来るという。

 

かけうどんを注文すると、どんぶりに盛られたうどんが渡される。それを受け取り、汁は別の場所で自分でかける。ねぎと天かすがその横に置いてあり、どうやら自分の好みに合わせて盛り付けて構わないようだ。

 

さらに揚げ物が別売りされている。私はそばでもうどんでも、それだけで食べることは苦手なので、当然こうした一品は欠かせない。ここで会計をするのだが、値段はワンコインでお釣りが返ってくるほど安い。

 

 

香川で食す讃岐うどんが、美味いというのは偽りのないものだった。でも、かつてこうした味のうどんは、どこかで食べたことがある。それは讃岐うどんと意識せず、大阪かどこかで食べたのかもしれない。まあこの歳になれば、まったく初めての味に出会うなんてことは、そう滅多にあることではない。しかし、揚げ物などトッピングしなくても、うどんだけで充分食べられる。それだけ麺も汁も際立っている。

 

 

来るときは、店が閉店してしまっているのではないかと気が気ではなかった。それなので、降り立った仏生山駅のレトロな雰囲気の駅舎を振り返ることはなかった。(写真/駅舎の横は大きな自転車置き場になっていて、ちょっと不思議な造りの建屋だ)

 

 

宮武製麺所と仏生山駅との間は徒歩2分ほどで、自転車で行く距離ではないが、駅にはレンタサイクルが置いてある。しかも電動自転車のみ。実は後に知るのだが、こうした施設は所々に見られ、後になってみれば、わざわざ自転車を持って来なくても良かったのかもしれないと思わせる。昨年、松山市でも感じたが、四国は自転車に対する理解が深い。

 


讃岐うどん&讃岐ポタ Vol.3に続く