丸岡城を後にし本日の宿泊地である三国温泉に向かう。まち中から振り返ると、天守閣が住宅街の合間から見える。城山がわずか17㍍とはいえ、日本一古い城の城下町に住む人の誇りは、その高さとは比べようもないほど高いはずだ。

 

 

平坦な福井平野を東に進路をとる。風もなく快適に走行する。しかし見通しがいいのか、車も結構飛ばして来る。ポケットラジオから流れてくる忌野清志郎のカバー曲に勇気付けられ、ペダルを漕ぐ足に力が入る。

 

 

えちぜん鉄道三国芦原線を横切ると、ちょうど西長田駅が見えたので立ち寄ることにする。駅舎はまさにローカル線の駅舎の雰囲気を醸し、そしてマンサード屋根が可愛い。
 

 

電車の時刻を調べようと中に入ると、都会の駅のような内照式の案内板が光っている。何となく似合わないと思う間もなく、踏切の警報音が鳴りだした。慌てて外に出てカメラを構える。
 

 

福井駅行の上りがやって来る。実はこの旅の第二のミッションはこのえちぜん鉄道に乗車すること。たかぎなおこ著書の「ローカル線で温泉ひとりたび」に紹介されていて気になっていた路線だ。明日は鉄路で再びここを通ることになる。

 

 

ホームには地元の人なのか、鉄道の関係者なのか、黙々と花壇を整備する男性の姿がある。のと鉄道の廃線駅でも綺麗に整備している人たちがいる。こうした献身的な姿勢には思わず頭が下がる。

 


春の越前ポタ Vol.6に続く