年寄りは病院で死ぬな! | ぽたらか

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ぽたらかは20年の歴史を閉じます

              (最後はお蝶ちゃんが添い寝します。)

 

コロナ疑いの高齢者を救急搬送しても受け入れを断る病院が続出。最後には救急車の中で息を引き取ると言う…。まさに地獄。何よりも救急隊員が気の毒だ。PTSDになってしまうー。

 

とはいえ、病院を責めてはならない。コロナであれば救急搬送口も別にしなくてはいけないし、一命をとりとめたとしても介護が必要な高齢者の対応にこれ以上人手を割かれるわけにはいかないし。誰よりも悔しい思いで医療関係者は断っているだろう。

 

正月明けから具合の悪い60代のKさん。アルツハイマーもいよいよラストステージにさしかかりつつある。「最後はどうする?こうやって流動食も食べられなかったら、胃ろうもしなくちゃいけないし。そうしたらここで最後は無理だよ。病院?それともぽたらか?」と聞いたら、ぽたらかとの言葉に反応し、はっきりと目を開け、私を見つめて『うん』と力強くうなずいた。「ぽたらかで最後でいいんだね。じゃ最後に添い寝をするのは犬のお蝶さんがいいか?私でいいか?」と聞いたら、ニヤリと笑う。

 

救急搬送されて入院できたとしても気道切開されて人工呼吸器つけられて、高カロリー輸液パックだの痰の吸引だのいっぱい管をつけられて『痛い、苦しい』しかなく、最後まで外の景色を見ることもなく逝く。歳を取って死ぬのに何の不満があるものか、それより、これからだという若い人が事故や病気で救急搬送されたとき、自分のような年寄りが多くの医療関係者の手を煩わせて、貴重な病床を潰したために若い命を無くすることになったら、そのほうがずーっと辛い。

 

…と、ぽたらかのじいちゃんたちは考えている。最後の最後まで、好きなものを食って、好きな音楽聞いて、本当言えばこんな婆に看取られるのだけは嫌だけれど、それだけは我慢して、ゆっくりとお迎えを待つ…。

 

世間の喧騒から路地一本入るだけで、今日もぽたらかは静かな異次元空間だ。