
うちの息子なら甘えるかとつれてきても、変わらず、差し出す手を噛みつく。捨てられたと思って、僻んでるのかな。インコも挫折すると人間不信に陥るらしい。路上生活の長いホームレスもまさにこんな感じだ。「なんでそんなに噛みつくの?だれもあんたを取って食おうとはしてないよ!」と心の中で語りかけるのだ。
鳴くまで待とうホトトギスの心境である。同じく、公園で捨てられていた犬のランちゃんは、最初は人にべたべた異常といえるほど、甘えすぎだったが、今は落ち着いている。
初めて人間以外の動物を見て、鳥かごから離れようとしない、しっぽを振って愛想振りまいている。取って食おうとしているのでもなく、どうもお友達になりたいらしい。ウンコちゃんは小さいくせに一杯に羽を広げて威嚇しているが。
統合失調症のむらジィはランをみて「これ、ライオンですか?ライオンですね」といっていたが、インコを見てなんて言うだろうと思ったら「これ、鶏ですね。」鳥は鶏しか、知らなかったのだ。30年間閉鎖病棟にいて、ラジオから流れる音楽を聴いて覚えているだけだ。♪はるこおろぎのぉ~はなのえん~、と悦に入って歌っている。春にこおろぎは鳴きません。