うちの大家さん | ぽたらか

ぽたらか

ぽたらかは20年の歴史を閉じます

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ぽたらかが開設して、6年目になる。東京の下町の風情が残る、路地裏に一見、平屋の工場らしき建物の外階段を上がると、日当たりのいいベランダにぽんと濡れ縁のある、田舎風木造家屋がのっかっているという感じで、まさに都会の中の異空間。作業場があって、みんなが住まい出来るところを探していた私はこれだ、ここしかない、と即座に決めてしまっていた。


下見にいってから、半年間契約金のメドがつかず、それでも挨拶程度には顔を出していたが、その度に大家さん「ああいですよ、わたしゃね、あんたを気に入ったから、いつまででも待ってますよ。」といってくれていた。年の頃は60半ば。元大工さんでかっぷくがいい。ホームレスを集めて事業するんですけどっていったって、けろっとして、「そりゃいい、あたしの仕事もてつだってもらおう。」こんな人に恵まれるって事が何よりの縁だ。

昨日5月の誕生会でいつものように大家さんを呼んだら、またいつものようにお酒を差し入れして、「きょうばっかりはつきあえねんだよ。検査があるからね。ごめんよ。」もらいものがあるとおすそ分け、浅草の縁日いってきたとおみやげ。親戚以上の付き合いである。

仲間が230円の雑誌を万引きしたと警察に掴まったとき(近所のコンビニではない)「どこの店だ!あたしがいって怒鳴りこんでやる。どうせ飲んで勘定忘れたんだろう。あんないい人が。たった雑誌1冊くらいで、江戸っ子の風上にもおけねえ、店長だ。出るとこ出てやろうよ、平尾さん。」と私が慌てるくらい、私よりか熱くなっていた。

私は警察沙汰になって申し訳なくてあやまりに行ったのに反対に「あんただけは信じてあげなさいよ。」と励まされてしまった。こんな下町人情に包まれて、ぽたらかは育っていく。