こんにちは!

夢みる給食研究室のあけみんです。

この記事に興味を持っていただき、ありがとうございます。

 

この記事は、 韓国でのオーガニック給食の成功事例をもとに、日本でも実現可能なヒントを提供しています。
韓国の親環境無償給食の仕組みを視察して・・と題し、

福島県有機農業ネットワークの研修会において、報告会を開催していただきました。

 

今回は、オーガニック無償給食を支える給食支援センターについてです。


視察したのは、安養市、軍浦市、義王市、果川市の4市が共同運営する給食支援センターと、華城市のフード統合支援センターです。

これらの施設は、韓国における親環境無償給食を支える重要な役割を果たしています。本記事では、それぞれのセンターが果たす具体的な役割について紹介します。

 

まず。。。 安養・軍浦・義王・果川共同給食支援センター このセンターは、

4つの自治体が共同で運営する施設で、各市長が共同理事長を務めています。

ソウルと隣接する地域のため、マンションが立ち並ぶ、畑や田んぼがほとんどない地域です。

運営費は人口比に基づいて分担されており、農産物の供給は主に京畿道のセンターを利用しています。

主な事業内容は・・・

〇 親環境給食支援事業: - 学校給食の食材の品質基準を設定 - 食材の共同購入および差額支援(優秀サプライヤー推奨方式)

〇 学校給食の食材の安全性検査 

〇 食生活改善事業: 

〇 児童生徒対象の訪問食生活教育支援 - 保護者対象の訪問食生活研修支援 

〇 栄養士・栄養教師対象の研修支援 

〇 児童施設・老人施設対象の食生活改善支援

 

 また、食材の基準として、

〇 No-GMOの加工食品や抗生物質不使用の畜産食品

〇 放射能汚染のない水産物

〇 有機・無農薬の野菜や果物

〇 無農薬の米、伝統的製法の味噌・醤油・コチュジャンなどが定められており、これらの食材の取り扱いを行っていました。

 次に、華城フード統合支援センターについて・・

こちらの支援センターは、 華城市に位置するフード統合支援センターで、農業人の安定した所得増大と消費者の生活の質向上を目指して設立されました。

このセンターは、生産者と消費者のネットワークを通じて農産物流通環境の改善を図っています。 

主な事業内容は、 農産物の企画生産および年中生産体系の構築 、 農特産物の広報・販売イベントの推進および公共給食への出荷 、 農家の指導管理と農産物の品目拡大および出荷農家の組織化 -、公共給食・学校給食の活性化事業 、ローカルフードの育成および販路拡大事業を行っています。

 

また、華城フード統合支援センターは、安全で新鮮な農産物の供給を通じて、健康な公共(学校)給食の食文化形成も支援しています。

生産者共生協力により農家所得の増進と地域経済の活性化も図っています。 

 

 これらの給食支援センターが学校給食の質の向上に果たす役割は、多岐にわたっていました。

特に注目すべきは、以下の点です。

 1. 親環境農産物の供給: - 親環境農産物を優先的に供給し、その品質を保証しています。これにより、子どもたちが安全で栄養価の高い食事を摂ることができます。

 2. 価格差の補助:- 親環境農産物と一般農産物の価格差を補助することで、学校給食における有機農産物の利用を促進しています。たとえば、有機米の価格が一般米よりも高い場合、その差額を補助することで、学校給食での有機米の利用が容易になります。 

3. 食育の推進: 食育活動を通じて、子どもたちに健康的な食生活の重要性を教えています。栄養教師や調理スタッフは定期的に研修を受け、最新の知識を取り入れています。

 4. 地域経済の活性化: - 地元産の農産物を利用することで、地域の農家を支援し、地域経済の活性化に寄与しています。これにより、持続可能な食材供給システムが構築されています。

 視察を通じて得た知見:2度の視察を通じて、韓国の給食支援センターがどのようにして親環境無償給食を実現しているのか、その具体的な取り組みを深く理解することができました。

これらのセンターは、ただ食材を供給するだけでなく、教育や地域経済の発展にも大きな役割を果たしています。

 韓国の成功事例から学び、日本においても同様の取り組みを進めることで、子どもたちに安全で質の高い給食を提供することができることを願っています。

私たちも、地域と連携し、持続可能な給食システムを構築するための努力を続けていきたいと思います。

 

 関連リンク - [安養郡浦義王果川共同給食支援センター] 

 


 [華城フード統合支援センター]