こんにちは!

「ふくしま子どもの学校給食を考える会」代表のあけみん先生ウインクです。

 

長かった夏休みももうすぐ終わりですね!

 

夏休み中、お子さんの昼食を作りながら、

「学校給食」って本当にありがたい!」

と実感した方も多いのではないでしょうか?

 

学校給食の現場でも、2学期に向けて準備を始めたようです。

 

先日、給食現場で働く調理員さんたちの勉強会で、

「学校給食の衛生管理と調理のポイント」について

お話ししてきました。

 

学校給食を支える調理員さん達が、どんな研修をしたのかお伝えします。

 

近年、学校給食の調理業務は、民間の給食会社に委託する市町村が多いようです。

郡山市は、(市職員の調理員さんの他)数社の給食会社に学校給食の調理業務を委託しており、

その日は、市内4つの小学校で調理業務を請け負っている、

福豆屋さんより、講演依頼を受けました。

 

受講された方達は、小学校の給食室に「調理員」として、

派遣されている方達です。

 

みなさん熱心にメモを取りながら聞いてくださり、

「未来ある子ども達の給食を作っている!!」という使命感を持って

お仕事をされている様子が伝わってきました。

 

 

この日の講演の内容は

○ 子ども達を取り巻く食の環境

○ 学校給食の役割

○ 学校給食の衛生管理と調理のポイントについて

 

 

今、日本では糖尿病をはじめとする生活習慣病が増えていて、

医療費も莫大な額に膨れ上がっています。


 

 

生活習慣病の原因は、

食事・運動・睡眠・嗜好品などなど

毎日の生活習慣にあると言われています。

 

大人の私たちは、

身につけてしまった生活習慣を変えることは、難しい!!ですよね。

 

なので、

子供の頃に望ましい生活習慣を身につけることは、とても大切なことなのです。

 

しかし、、、、

福島県の子どもたちの実態を見てみると、

男子も女子も肥満傾向児の割合が全国の割合を大きく上回っています。

 

つまり、食事や運動などの生活習慣を改善する必要のある子が

全国よりも多いということ。。。。ガーン

 

福島県では、(元々肥満傾向の子が多かったのですが。。)

特に震災後、外遊びなどが制限されたことから、

肥満傾向児の出現率が、

震災前よりも増えたことが課題とされています。

 

そのため、県の教育委員会などでも、

生活習慣を見直すための様々な取り組みを、

行なっています。

 

 

 

その一環として、学校での食育に力を入れているのです。

 

学校での食育は

家庭科、体育(保健領域)、学級活動などで行われていますが、

なんといっても

「学校給食」が中心的な役割を担っています。

 

 

 

 

その給食に提供される料理や食材、調味料は

食育の「生きた教材」となるものなのです。

 

また、子どもたちに提供される給食は、

次のような条件を満たしていることが前提となっています。

 

① 食に関する指導の教材として活用できるものであること。

② おいしくて、栄養バランスに優れ、児童生徒が満足できるものであること。 

③ 衛生的で、安心して食べられるものであること。

④ 学校給食衛生管理基準に基づき、調理を行うこと。

 

特に学校給食衛生管理基準については、細かな取り決めがあります。

講義の中では、基準に示されている作業の、科学的な根拠や

具体的に行う際の留意点などをお話ししました。

 

例えば、、、、「野菜や果物は流水で3回洗浄すること。」となっています。

これは、野菜や果物についている汚れや菌(食中毒の原因となる菌)を

減らすことを目的としています。

 

1回洗っただけでは、落としきれない汚れも、

3回洗って減らすことができます。

 

その際、シンクの中に食材を詰め込みすぎないこと!

なぜなら、

汚れ落ちが悪い。

異物に発見がしづらい。

作業効率が悪くなる。。。。

 

 

ほうれん草を洗う際は、

まず、根を落として、適温で洗って、茎はこすり洗い!

 

 

洗う際の水温は、20℃から25度が適温、お湯で洗ってはNGです。

 

でも、冬の時期などはついついお湯を出して洗ってしまうことも。。。

びっくり(給食室は冷えますから。)

 

お湯で洗っては、いけない理由

それは、野菜が傷ついてシャキシャキ感がなくなるからです。

 

 

茹でる時は、沸騰したお湯に20%程度を投入!

100リットルのお湯だったら、20Kg程度

蓋はしない!(有機酸を蒸発させるため)

 

 

などなど、調理の際の細かなポイントを写真を用いて説明しました。

 

こうした一つ一つの作業を丁寧に行なっていくことが、

美味しい給食作りにつながることを再確認したようです。

 

講義の後は、グループになって、作業の改善点などの話し合いを行いました。

みなさん、時間ギリギリまで活発に意見交換を行なっていました。

 

調理員さんたちからは、

普段の行なっている作業を、「なぜそうしなければならないか」の理由がわかった。

一つ一つの作業を丁寧に行なって行くことの大切さを改めて理解できた。

2学期からも、頑張って美味しい給食を作ろうという気持ちになった。

などの感想をいただきました。

 

また、

日々の作業の中でどうしても、時間の関係で丁寧に行えないこともある。

栄養士の先生によって、調理指導の方法が違い戸惑う。。

などの意見も出ました。

 

私も、勉強会で調理員の皆さんと交流できたことで大きな学びありました。

 

給食は栄養士が献立を考えただけでは実現しない。

実際に食材を洗ったり、切ったりして調理してくださる調理員さんがいるからこそ実現する。

だから、栄養士と調理員はお互いに協力しなければならない。

給食が美味しい否かは、栄養士と調理員のコミュニケーションも関係する・・・と

 

後期からの学生指導にも、この日の学びを生かしていこうと思いました。

 

今後も、学校給食をよりよくしていくため、

調理員さんの勉強会などで講演の依頼があれば、お受けしたいと思います。

 

 

 

最後まで、読んでいただきありがとうございました。

これからも、ゆる〜く更新していきますのでよろしくお願いいたします。

感謝ドキドキ! 感謝ラブラブ! 感謝ドキドキ

 

 

 

ふくしまこどもの学校給食を考える会はこちら

https://www.facebook.com/groups/140188006710916/

 

あけみん先生の今後の活動予定 

9月4日(火)〜5日(水) 

         栄養改善学会参加(新潟県)

10月20日(土) パネルディスカッション『学校給食と地産地消』有機農業ネットワーク(詳細は後ほど更新します)

11月11日(日) いただきます味噌を作る子どもたち 上映会でのトークショー(喜多方市・詳細は後ほど更新します)

 

あけみん先生への講演依頼はこちらへ

https://www.facebook.com/akemi.kameta