福島原発直後から、メディアに出ては根拠もなく「安全」「直ちに健康に影響はない」との言説を垂れ流し続けながら浮かんでは消えた御用学者たち。その中でしぶとく生き残り、被曝地フクシマにおいて被曝者そっちのけでうごめくのが山下俊一だ。長崎大学医歯薬学総合研究科教授にして自身も長崎生まれの被爆二世だ。1991年からチェルノブイリ原発事故による被曝者治療にも関わった。本来なら、放射能の怖さを最もよく知り、福島で被曝者たちに正しい放射能対策をアドバイスしなければならない立場にある。ところが、佐藤雄平・福島県知事の委嘱を受け、福島原発事故直後の3月19日、県の放射線健康リスク管理アドバイザーに就任した山下が取った言動は全くの正反対だった。福島県各地で「年間100ミリシーベルトの被曝までは安全」と触れ回ったのだ。(黒鉄好のコラム・第10回)
 
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