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POST NOTHING 何も無いを超えて

欲しい作品でなくて、必要な作品を紹介します。
自主映画を作ろうと思うので、プロジェクトに関わりたい人はコメントなど・・

テリーライリーの shri camel を紹介

テリーはインド音楽(というかインド文化全体)に大きな影響を受けたコンテンポラリークラシックコンポーザーです。
ミニマルの一味と見られていますが、僕はミニマルとかカテゴリは嫌いなので・・・・ラッセルに言わせると「私はカントやアリストテレスがカテゴリ論に見せる情熱をまったく理解できない・・・・ということです。

現代音楽=難解という意味不明はステレオタイプが蔓延していますが、なんと聞きやすくて落ち着いた音楽なんでしょうか、写真を見ればすぐわかりますが仙人みたいな顔してます、いい顔だ!なんて優しい、タゴールの詩集を思い出します・・・・音楽の内容はとてもシンプルですが、そこがいい。とてもいい。
Phil Mulloy のアニメーション

前回紹介した、秒速5~~~ とは対極をなすようなアンダーグラウンド系の作品。
人間の嫌な部分だけを映す、非常に悪趣味であり非常に哲学的な作品であると思う。

フィルの絵はお世辞にも上手くはないが上手いこと(スタイル)と内容があること(コンテンツ)のどちらが大切であるかを明確に打ち出している。僕もフィルと同じように中身が大事だと考える、フル3dcgや商業ベースのあらゆるエンターテインメントはスタイルの観点ではプロの仕事をしているし、進歩も著しい、しかし内容はどんどん空虚で幼稚になっている気がしてならない。

人間は自分の見たいものしかみない、あの猿たちと同じなのかいなかがこの先20年の歴史をどちらに進路をとるか決めるように思う。

新海誠 監督の 秒速5センチメートル です

3dcg背景と2dキャラの組み合わせ。
フル3dのキャラクターが気色悪いからこれがこれからのアニメの主流なんだろうなと感じた

たぶんどこの批評を見ても良い映画だって言うし、どのコメントもほめ言葉ばっかりで、こういう感じのアニメで次の世代は埋め尽くされるんだろうと強く感じる。現実よりも美化された世界で、見たい物ばかり見ていたい。アニメの中には悩みや夢はあるけど、ブサイクな女や、まったく面白くもなんともない凡人は登場しない、でも本当の世界はブサイクな人間と凡人の集まりなんだけどな・・・とるに足らない映画ではないと思うんだけど、こんな風なとりあえず綺麗で、美しくて感動的な、NHKもご推薦の作品で脳みそを一杯にされていく子供を僕は見たくないし、僕がそうだったら猛烈に反発したと思う。