[赤児と銃弾の併存する街]四十六(四十六) 一本ずつ指を外して、ようやく置けた。 手にはじっとりと汗を掻いている。 口中もひからびて、のどがひりつく感じだった。 “待てよ。 警察と言ったら、新宿とか渋谷とか言ってたな。 東京じゃないか。 なんだ、こっちの住所は分かっていないじゃないか。 何が人を向かわせてるだ…” 安堵感が一気に広まった。 そしてあの会場でのことが思い出された。