20年飲んできた抗精神病薬を飲まなくなって10日経過しました.
主治医からも言われたように,離脱症状がぽろぽろと出ています.
離脱症状について検索して調べてみると,多種多様あることがわかっているそうで,安心しました.
今回は私に起こっている離脱症状と,回復していることについて書きます.
離脱症状
・食欲低下
今まではお腹空いた感覚もなく,食べても満腹感もなく,食べることが何も楽しくなかった.
ところが,それまではぼりぼりあっという間に食べていたダークチョコレート100gが,
今は2かけら(15gくらい)でもういっぱい充分と思うようになりました.
食事量も減り,摂取カロリーも減り,体重も2〜3kgは減りました.
・泣く
先日とんかつを食べに行きました.こんないろんな味がするのかと感動し泣いて食べました.
その次の日カレーを食べに行きました.ここでもまた味覚の世界の深さに感動し泣きました.
街を歩いていて桜が咲いていたり鴨が家族か仲間で川を泳いでいるのをみて涙が出ました.
晩に妻が隣で眠っているとき何を思って結婚してくれたんだろうと思い泣きました.
感動できるのは喜びですが,感じやすく泣いてばかりなのは何か変だなと気をつけるようになりました.
・それまでの記憶がなくなる
20年間の記憶は乏しいものでしたが,断薬後のことはふつうに覚えていられるし自由に思い出せるので,
全然別物という感じです.それで,今まで20年のことを思い出そうとしてみましたが,
何も覚えていない,思い出せないという感じでした.
でも,断薬後の出来事や思考や味や見たものは覚えていて思い出せるので,
20年が空白だったような印象で過ごしています.
・あくびがうまく出ない
これは離脱症状のリストにはなかったのですが,
あくびがなかなか出てくれません.
出したいのに1回で出切らず,5〜10回に分けてやっと出る感じです.
1回に1〜2時間はかかるので,少し辛いです.
これはあくびが20年自然に出ていないためにあくびの出し方を身体が忘れてしまっているか,
あくびにかかる神経や筋肉の連携がまだうまく取れないかで,
なかなかあくびには慣れません.
そんなものです.逆に,いいこともたくさんあります.
・感覚や思考が戻った
感受性が強まっている時期というのはありますが,
味がちゃんとわかるようになりました.
音楽を聴いても感じ方の奥行きが自然になり,
物を読んでも自分の意見や感想が自然と出てきます.
思考できるようになってきたと言えます.
妻と自然と話せるようにもなりました.
・記憶が戻った
断薬後のことをかなり覚えています.
思い出そうとすればかなり思い出せるようになりました.
今までの記憶はどう足掻いても写真数枚のようなものでしかなく,
本を読んでも1単語,人に会っても顔が消えている,といったものでした.
今はすごく自由で豊かな内容をもち,自分がそれをどう思うかわかるようになったので,
何していても人間らしくなったと思うし今までと違った意味で楽しいです.
・温まるようになった
お風呂から出ると,身体があったまったなと思えるようになりました.
今まではお風呂から出ると意識がぐらついて気持ち悪いだけで,
入浴は苦行でした.
今はただあったまった感覚があり,苦しさは消えました.
また,歩くと自然と汗をかくようになりました.
気温が高くない日でも汗をかくようになりました.
歩いていて人間らしくなったと思えるので歩くのが楽しいです.
以下は番外編です.でも確実に起きた変化です.
・深夜お手洗いに起きなくなった
深夜2時ごろに小水に起きていたのですが,
これがなくなりました.
単に水を飲む量が正常になったからだと思います.
また,小水を我慢できるようにもなりました.
・デジャヴがなくなった
今までは,ある時に意識にイメージがはっきり現れて,
これがいずれ目の前で起こる感じがして,
実際に目の前で起こることが30回以上続いていました.
今考えてもなんかすごく不思議な現象でした.
それが一切なくなりました.
まあ少し気持ち悪い現象だったなという感想で,消えてよかったです.
・赤外線センサーが1発で反応するようになった
トイレから離れると水が流れたり,自動ドアが開いたりするセンサーが
1回で効くようになりました.
今までは3〜5回繰り返してたまに効くくらいで,
あれ私いないのかな?と思っていました.
私を認識してくれるようになって存在に自信が持てるようになりました.
理由は原理を調べてみましたが,わかりません.
そんなことで,断薬して泣いたり感じやすかったりで大変ですが,
それよりも人間らしさが戻ってきている喜びが上回っており,
いい時間を過ごせています.感じやすさに気をつけながらですね.