円安、デフレ脱却が、いかに国内の雇用創出と無縁かを表す一つの指標として貿易収支がある。
昨年の貿易収支は過去最大の赤字になった。
輸出額は増えたものの、輸出量は減っている。

円安と、原発の停止により、高騰する燃料を高いレートで輸入したから貿易赤字が膨らんだと言う一因はあるものの、もっと深刻なのはそこではない。

昨年円高の頃に記載したけれど、輸出メインの大手製造業は円高で悲鳴を上げながらも、円高に影響されない生産基盤を考えるから、円安誘導が無くても生き延びるみたいな記事を書いた。
生産拠点を海外に移し、そこの低賃金の労働力で生産する事で利益を確保すると言うネタだ。
おぼろげに、そんなもんだろうと考えていたが、この貿易収支でそれがハッキリした。
家電王手の代物家電などは、実にその生産の80%以上が海外の拠点だと言うから、想像以上の結果だった。
円安になったからといって、いまさら国内生産に振り替えられる訳もない。
アベノミがもたらしたのは、新興国の雇用創出と設備投資だ。
それもあっての、アジア積極外交なのかもしれない。

アジア圏の新興国の雇用と設備投資に貢献し続けても、もはや製造業では本邦内の雇用創出には繋がらない、知的労働者は既に足りているし、有能な外国人の雇用も積極的だ。
一方で、ファーストフード、コンビニ店員も外国人が多く雇用されているのは東京の街を見れば明らかで、この分野でも日本人の雇用創出は見込めない。

もはや、日本人でなくてはならない職業は激減している。

外国人の積極的な滞在資格の緩和、観光誘客、自由貿易。
グローバリゼーションの波は押し寄せる。

そこにオリンピックだ。

それでも、アベノミは期待をかけられ支持され続ける。

増税に、福祉の負担増、個人には復興特別所得税、企業は前倒して廃止。

株で大儲け、大手製造業でベースアップ、賞与の倍増 これらの恩恵を受けているなら
アベノミを支持しても頷ける。

それが、現時点で何もないで、未来に期待しても、貴方にはもう何も無い。
それでも、アベノミを支持し続ける人がいる。

天は人の上に人を作らず

神様はつくらない、でも人間同士はそれを作る

学問のすすめ 

学ばざる者は、学んだものが上になる事を甘んじて受け入れねばならぬ が学問のすすめの
言わんとすることだろうか?

学んだものが、学ばないものを 欺き酔わせ乗せるのはたやすい

それが、アベノミも実態だ

じゃ、なぜ学んだものは この不公平に声を上げないか??

学んだ者には、アベノミの恩恵が自然とある筈だから。

自分が今 アベノミの恩恵を少なくとも受けているか、受けていないかで

見えてくる。