目指す山小屋までは
あっけないほどに単純なルートでダイレクトアクセスできた。
テントエリアにはすでに多くのテントが張られている。
直ぐに山小屋の売店に飛び込むと、タバコを求めた。
そこで私は大きなショックを受けた。
あまりにも大きなショック!
有ると言われてたどり着い
たそこで。
もう、打つ手はなかった。
標高2700mのそこにタバコがないとなるともはやどうする事もできない。
下山して4時間、そこから林道を1時間走らねばタバコのある場所にはたどり着かないのだ。
時間は11時を過ぎている。

諦め
もうそれ以外の選択は無い。
スモーカーを探して分けてもらう。
山小屋の従業員に分けてもらう。
一箱1000円でも払いたい。
でも、それはあまりにも格好悪いだろう。
諦めよう潔く、そうしよう。
諦めて、リュックを降ろして山頂を目指す。
燕岳山頂は青空の中に美し過ぎる姿をしていた。
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