いつも乗っている京王線には、『女性専用車両』がある。ホームでボケッと壁に掲示してある時刻表を見ていたら、その女性専用車両の電車には、マークがついているのに気がついた。
ピンクのお花のマークだ。桜に見える。
シンプルにデザインされたマークだけど、花びらが5枚あるせいで、桜に見える。
バラではないし、タンポポでもない。
ピンクの桜に見える。
女性を象徴するマークとして、ピンクの桜というのはどうなんだろう?
女性→ピンクというのは、自然だ。産婦人科の毛布から、すでにブルー→男の子の色、ピンク→女の子の色、というジェンダーカラーの刷り込みは始まっている。
赤と黒という使い方もあるが、これはなんとなくセクシーな匂いがする。
レストランやバーのお化粧室のサインならしっくりきそうだけど、公共交通機関鉄道車両には、やはりピンクが無難ということか…。桜はどうなんだろう?
これが少ししっくりこない。
お花→女性のイメージはわかる。
でもサクラっていう花は中性的だ。
ジェンダー感があまりない。
例えばバラなら男性が女性に贈る花のイメージがある。
ローズティーは女性が飲むお茶の印象がある。
ローズティーを飲む男性の姿ってあんまり想像できない。
サクラはやっぱりお花見の花だ。
サクラの花の下に男性の姿も想像できる。
ウエディングの桜湯も男女問わず飲む。
サクラの花からは、ダイレクトに女性のイメージは想像しにくい。
これがしっくりこない理由だ。
ヴィジュアルコミュニケーションの時代にシンボルデザインは不可欠だけど、シンプルだからこそ、細かいこだわりは大事なんじゃないかな?
なんて考えているうちに、始発電車がホームに入ってきた。
あと4時間もたたないうちに、大阪でセミナーをしているはず。
相変わらず忙しい2月になりそうだ。
