今回ご紹介するのは「病気を治す感情コントロール術 著:樺沢紫苑」の第2回目です。今回のテーマは、家族がどう対応すればいいのかについてみていきましょう。病気になったら、周囲の家族の助けが必要になる場合が多いように感じます。

 

病気になると当人もやれることをやるべきですが、負担のかかる家族も適切な対応をしてあげることが大事になります。両親や配偶者などはどんいう対応をしていけばいいのか、心構え的なものが本にはたくさん載っていました。

 

それでは見ていきましょう。

 



まず、病気になった人は「否認」をする傾向が多いようです。「自分は大丈夫」「病院に行く必要はない」という人ほど、実は鬱などの兆候があったりするものだそう。そんなときに、周囲が無理やり病院に連れて行こうとすると、反発を喰らいます。

 

樺沢先生によると、家族だけでなく医者に対しても、最初は「大丈夫です」と言う人が多いようです。そう言う人は半年後とかに非常に悪くなってしまい、治療にかなりの時間が必要な状態になると、先生はよくおっしゃいます。

 

「否認」と言うのはかなり恐ろしいものだと、私は実体験から言いたいです。自分に問題がないと思っていて、後で痛いしっぺ返しを食らった経験は数え切れません。病気になったら、まずはその事実を受け入れる必要があるでしょう。

 

そのための家族の対応で重要なのは、患者と闘わないことだそうです。無理に動かそうとしても、反発されるだけで体調が悪そうな人は動こうとはしません。私もそうでした、自分に問題がないと思い込んで周囲の人の方がおかしいと思い込んでしまっていました。

 

家族がやるべきことは、まず「動揺しない」ことです。感情的な反応をしてしまうと、患者さんは「迷惑をかけたくない」と思って自分の状態を言いにくくなります。「苦しい」「つらい」「痛い」と言うことができなくなり、孤独になってしまうそうです。

 

次に「焦らない」。家族が焦った判断をすると、悪化してしまうことがあるのです。これは、私の経験上にもありました。周囲の人が変な焦り方をしたせいで治療内容がおかしくなり、かえって私自身の体調を悪化させたことがあります。

 

家族が焦ると、患者の意向を無視してしまうことがあります。それであたっている場合はまだいいのですが、なんの根拠もないことを言ってしまう可能性もあります。まずは、周りが現状をよく見ておくことも必要だと思います。

 

そして、先ほどもあげた「患者さんと戦わない」。病気の人は敵ではなく家族であり、敵対関係になってはいけないのです。強制的に入院させたりすると、患者は怒ってしまうことがありますが、ここで勝負してはいけないそうです。

 

闘うと相手は意固地になり、受け入れなくなってしまうことがあるようです。私も病気に見える人と闘って、大喧嘩したことがありますが、そうではなく患者さんを安心させることが大事になってきます。寄り添ってあげるだけでも、相手は周囲を「味方」だと思うそうで、「安心」させられます。



 

上記に書いたことは、すべて私の経験にも当てはまり、治療をしていく上で大切なサポートだと思います。無理に闘ってしまうと病気の本人だけでなく、周囲も苦しい思いをしてしまうことは事実ありました。

 

患者の「大丈夫」を鵜呑みにせずに、その上で支えてあげようとすれば、応えてもらえるものです。病気はとても苦しいものですが、それに適切に対応をすれば家族の気持ちも楽になってくるように思います。

 

こういった周囲のサポートをしっかりと受けられる環境を、まずは身内の人に作ってあげてほしいです。患者は勝負ではなく癒しを求めています。周りが助けてくれることによって、病気はかなり楽になるものなので、きちんとした対応をして助けてあげることが重要です。

 

今回も私の体験も踏まえてご紹介させていただきました「病気を治す感情コントロール術」。これは患者さんにも、その家族にも読んでほしい1冊です。心が苦しくなったら本人も周囲も何をすればいいのかが、精神科医の視点から詳しく教えてくれる本でした。