立った場合と、イスに座る場合があります。
極端な場合はねっころがってもいいでしょう。
立った場合の基本は、
撮影場所とモデルの位置関係により、真正面のポーズが向いている場合、
容姿端麗・スタイル抜群のモデルで体が太って見えない場合を除き、
真正面を向いて気をつけや仁王立ちをしないことです。
正面を向いて、体に両腕をつけた場合、
体の幅に両腕の幅がプラスされて太って見えます。
容姿端麗・スタイル抜群のモデルで体が太って見えない場合、
道路とか、橋とか、階段とか、花壇の真ん中で、
まっすぐに立ったり、こちらに向かって歩く場合もあります。
カメラに向かい、正面よりも、やや斜めの位置(両胸が見える程度)がいいのです。
顔の彫が深く、バストやヒップの膨らみが強調されて女らしい魅力が表現されます。
椅子に座る場合も、さまざまな座り方があります。
両足を揃えれば、行儀がよくおとなしい姿勢ですが、
ポートレートとしては面白みにかけます。
モデル次第ですが、
わざと片足を上げたり、両足を開き気味にして、
挑発してみても面白いでしょう。
全身を撮影する場合、
カメラマンが立ったままのアイレベルでは絶対に撮影しないことが秘訣です。
アイレベルで撮影しますと、モデルの顔は大きく、胴は長く、足は短く写ります。
カメラマンは低位置からモデル(腰とひざの間ぐらい)を撮影すれば、
足が長く、胴が短く、顔が小さく見えます。
ステージの下から、ステージ上の、モデル・アイドル・女優を撮影した場合も、足が長く、胴が短く、顔が小さく写ります。
広角レンズで撮影すると、実物よりかなりスタイルがよく、足が長く写ります。
カメラマン次第なのですが、
モデルの全身をスタイルよく撮影するためには、
カメラマンは中腰かしゃがむしかありません。
モデルとしてはカメラマンの姿、格好、雰囲気でわかると思いますが、
カメラのズームが短くなっていれば、
広角側でモデルの全身を撮影している良心的なカメラマン。
カメラのズームが長くなっていれば、
望遠側でモデルの体の一部をアップで狙っている悪質なカメラマン
と判断できます。
全身の場合、とくに姿勢が大切で、背筋を伸ばして、肩を開く、
(後ろから見れば両方の肩甲骨をつける)ことです。
直立した場合はもちろんのこと、前屈みをして胸を強調した場合も、
絶対に猫背になってはいけません。
足はT字型に組むモデルの定番ポーズや、
両足を組むなど変化を持たせたほうがいいでしょう。
わざと足を大きく開いて、挑発するような姿勢をとる場合もあります。
ハイヒールを履いて、足を伸ばすと足が長く見えます。
手は身体の一部に持ってきたり、
体から大きく離して伸ばしてみたり、
どこか周囲のものにかけたりします。
右手と左手は別々の位置や形が原則です。
目線、顔の中心線、体の中心線が一致するのが、直立不動の姿勢ですが、
そのようにせずに、体を曲げたり、ひねったりしてポーズに変化をつけてみましょう。
宝塚歌劇団では、娘役はS字の体、男役はT字の体と、基本姿勢を教えていると聞きました。
全身のポーズは非常に多くのバリエーションがあります。
ポーズを意識しないで、自由に動き、撮影をする場合もあります。
要はいつも同じポーズをするのではなく、
さまざまなポーズに挑戦して、自分を演出してみましょう。
モデル撮影会に出る場合は、かなりの種類のポーズができないと、撮影会になりません。
雑誌(女性誌だけでなく男性誌も)などを見て、ポーズの練習をしましょう。