★1965年アオシン・浅草・光球 はとバス3台 ~ ブリキ自動車コレクションから 060 | ポルシェ356Aカレラ

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★シャボン玉

シャボン玉 飛んだ
屋根まで 飛んだ
屋根まで 飛んで
壊れて 消えた

野口雨情(1882年5月29日-1945年1月27日)が1922年(大正11年)に発表した唱歌「シャボン玉」は日本人なら誰もが知っていると思います。
元々、この唄は雨情が生後1週間で夭逝した長女「みどり」を思い生まれた鎮魂歌とも言われていますが、
岡江久美子さん(1956年8月23日-2020年4月23日)の新型コロナ肺炎による他界に際して
大和田獏さん(1950年10月13日-)がこの歌を唄ったことに
こみ上げて来るものを感じた人は多いのではないでしょうか☆



★閑話休題
今日は「ブリキ自動車コレクションから」の第60回記事として1960年代半ばのアオシン・浅草玩具・光球商会の「はとバス」をご紹介しますne☆☆☆


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★はとバスのブリキ玩具
1950年代後半から1970年代にかけて、ブリキ製のはとバスは国内の玩具メーカー各社が夥しい種類の製品をリリースしています。ブリキ製からダイキャスト製のミニカーに至るまで沢山市場に出た国内向けパトカー玩具の大半が「警視庁パトカー仕様」であるのと同様にバスの玩具は知名度が高く出せば売れる「はとバス仕様」が圧倒的に多かったのです。
ブリキのはとバスの中で実車を模した製品としては、野村トーイの1957年日産590型COE、米澤玩具の1962年三菱ローザB20D型、マルサンの1962年日産エコーKC141型、米澤玩具・マルサン・野村トーイの3社が競作した五十嵐平達先生デザインの1963年三菱ふそうAR470S型スーパーデラックスはとバスAタイプ「月光仮面」等が存在するものの、市場に出たブリキのはとバスの大半は時代の実車のエッセンスを採り入れつつも玩具メーカーが独自にデザインした製品でした。
今回はそのような玩具メーカー独自デザインの1960年代の「はとバス」3台をご紹介します。


【Chapter Ⅰ】
アオシン1965年1/24スケール スケルトンルーフはとバス

(Aoshin 1/24scale 1965 skeleton roof Hato Bus Tinplate Toy)

・基本素材: ブリキ
・アオシン品番(管理番号): 不明
・製品名: はとバス
・発売時期: 1965年10月
・販売価格: 都内500円
・全長360㎜
・全幅105㎜  
・全高105㎜  
・ホイールベース210㎜
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 縦120×横365×厚さ105㎜
・動力: 後輪フリクション
・同一金型バリエーション: CROWN BUS、NKK観光バス
・シャシー再現: なし
・入手難易度: 10段階評価でレベル8程度
・2020年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 7~10万円程度(箱付未使用美品の場合)
※註)1/24スケールは大型車全幅枠2500㎜との比較。


●東京玩具商報1965年10月号 はとバス記事(国立国会図書館の蔵書より複写)
本誌特選商品一覧と題する記事の中にスケルトンルーフはとバスが掲載されています。





●アオシン1965年1/24スケール スケルトンルーフはとバス






左ハンドル


シートが造り込まれています。






手前は大きさ比較用トミカ




シャシー裏。先に発売されたCROWN BUSの電動ミステリー走行用の円形の痕跡があります。





●バリエーション1: 電動CROWN BUS
ヤフオク出品画像より。オリジナルはこのようにフロントグリルの付いたCOEバス。


●バリエーション2: NKK観光バス
ヤフオク出品画像より。




【Chapter Ⅱ】
浅草玩具1962年1/29スケール 赤色灯付はとバス

(Asakusa Toy 1/29scale 1962 Hato Bus with Emergency red light Tinplate Toy)

・基本素材: ブリキ
・ATD浅草玩具人形品番(管理番号): No.10
・製品名: はとバス
・発売時期: 1962年?
・販売価格: 全国250円
・全長345㎜
・全幅85㎜  
・全高95㎜  
・ホイールベース177㎜
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 不明
・動力: 後輪フリクション
・同一金型バリエーション: ロードキングバス、キャラクタープリント多数
・シャシー再現: なし
・入手難易度: 10段階評価でレベル7程度
・2020年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 4~6万円程度(箱付未使用美品の場合)
※註)1/29スケールは大型車全幅枠2500㎜との比較。

●浅草玩具1962年版カタログより
巻末の価格表には、No.10として「はとバス」も掲載されていますが、写真はこのNo.9ロードキングバスのみが掲載されています。



●浅草玩具1962年1/29スケール 赤色灯付はとバス
はとバスのブリキ玩具の中でも飛び抜けてユニークかつ前衛的なデザインの製品。全ての座席に丁寧に乗客の姿がプリントされています。




左ハンドル






トミカとの大きさ比較




乗客のプリント


シャシー裏




【Chapter Ⅲ】
光球商会1965年1/38スケール ミニはとバス

(Kokyu Trading 1/38 scale 1965 Mini Hato Bus Tinplate Toy)

・基本素材: ブリキ
・光球商会品番(管理番号): 不明
・製品名: 小はとバス
・発売時期: 1965年8月頃
・販売価格: 都内80円・全国90円
・全長175㎜
・全幅65㎜  
・全高73㎜ 
・ホイールベース80㎜
・スケール表記: なし
・箱サイズ: 不明
・動力: 後輪フリクション
・同一金型バリエーション: なし(?)
・シャシー再現: なし
・入手難易度: 10段階評価でレベル4~5程度
・2020年現在のアンティーク・トイ市場での推定評価額: 1~2万円程度(箱付未使用美品の場合)
※註)1/38スケールは大型車全幅枠2500㎜との比較。


●東京玩具商報1965年9月号 光球商会 広告 (国立国会図書館の蔵書より複写)
はとバスが売価入りで掲載されています。




●光球商会カタログ1966年版(?)より
(小)はとバスが都内80円全国90円と記載されています。


●光球商会1965年1/38スケール ミニはとバス
駄玩具に近い造りながら1960年代の製品らしく窓が全て抜けています。




白バンパー(左)と銀バンパー(右)のバリエーション








トミカとの大きさ比較


シャシー裏




●アオシン/浅草玩具/光球商会はとバス3台の比較










★オマケ(その1): 八重洲出版オールド・タイマー2020年6月号No.172
税込990円。1964東京オリンピックの追憶と題する記事は秀逸で目から鱗あるいは目が点になるような警視庁やメーカー保存等の珍しい写真が多く、1960年代の国産旧車が好きな人は必見と思います。


日野コンテッサ900にパトカーが存在していたことは驚きです。


警視庁に30台納入されたというセドリックスペシャル (日産自動車保存写真)


1963年トヨタFS40通訳用車両 (警視庁保存写真)




★オマケ(その2): 講談社トミカ 究極のコレクション1970‐2020
2020年4月17日第一刷発行。B5判160頁、税込4180円。発売年毎に登場したモデルが網羅され、各モデルの枝番(最新のBMW Z4が74-7等)やパッケージ写真を掲載しています。1987年に同じ講談社から発行された大御所・森山先生の「ミニカー大百科 トミカコレクションのすべて」のように枝番内のバリエーション掲載がないのはコレクターにとっては物足らないですが、もしトミカ50年分の枝番内のバリエーションまで写真付で網羅するとなると労力も並大抵ではなく百科事典のように分厚くなるだろうと思います。




★オマケ(その3): トミカ&トミカプレミアム&TLV&TLV-NEO新製品
4月25日(土)にトミカ25番1/300スケール日立建機ローディングショベルEX8000-7(税込495円)、本田技研・山畑将紀氏デザイン1/64スケールホンダシビックTYPE Rトミカ50周年記念仕様(税込880円)、トミカプレミアム34番1/61スケール箱スカHT GT-R(シルバーと発売記念の白:各税込880円)、TLV185a 1/64スケール1973年マツダポーターキャブ一方開(草色:荷物/人形付:税込2970円)、TLV185b同1976年マツダポーターキャブ一方開(白:荷物/人形付:税込2970円)、TLV-N202a同1994年ニッサンセドリック グランツーリスモ アルティマ タイプX(シルバー:税込2750円)、TLV-N203a同1994年ニッサングロリア グランツーリスモ アルティマ タイプX(白:税込2750円)、TLV-N145e同1986年ホンダプレリュードXXホワイト・ラグジュアリー・サンルーフ付(白:税込2750円)、TLV-N146c同1985年ホンダプレリュードXX2.0Siラグジュアリー・サンルーフ付(赤:税込2750円)、U12型8代目ブルーバード SSS-Rカルソニック2種(各税込4180円)が発売になっています。マクドナルドのチケットと幼児向け月刊誌めばえ付属のチケットで2500円以上トミカを購入すると貰えるランボルギーニアヴェンタドール白/赤ストライプと「トミカ絆合体アースグランナー商品」を3000円以上購入で貰えるトミカ「日産 GT-R」(アースグランナー マッハゴウ仕様)も市場に出ています。
画像の10台は例によって発売前々日に入荷するショップから送って貰いました。TLV-NEOは時代が新しくあまりそそられないのと高価なため迷ったのですが、NEOに限って完売が早い傾向があるため、ブルーバードSSS-R以外は勢いで入手(汗)
今月のイチオシはやはり日立建機ローディングショベルEX8000-7でしょう。トミカサイズで1/300スケール、実物は全高9900㎜・全幅10670㎜と3階建ての建物以上の大きさに驚きます。




マツダポーターキャブはフィギュア付




日立建機ローディングショベルEX8000-7