★1963年アサヒ玩具2代目トヨペットクラウン 歩く手首 ~ブリキ自動車コレクションから 032 | ポルシェ356Aカレラ

ポルシェ356Aカレラ

★20世紀の自動車カタログ、鉄道車輛カタログ、玩具・模型カタログ、ビートルズ、ショパン、ヴィンテージ・ポルシェ、草軽電鉄 etc


さて、またピカドンの8月がやってきましたne☆
あの1945年(昭和20年)の夏から74年の歳月が経ちましたが、終戦の年=1945年生まれの人は以下のような錚々たる顔ぶれです☆

【1945年生まれの著名人】
エリック・クラプトン (3月30日生れ)
ロッド・スチュワート (1月10日生れ)
ボブ・マーリー (2月6日生れ~1981年5月11日没)
イアン・ギラン (8月19日生れ)
リッチー・ブラックモア (4月14日生れ)
ピート・タウンゼント (5月19日生れ)
ニール・ヤング (11月12日生れ)
タモリさん (8月22日生れ)
吉永小百合さん (3月13日生れ)


鬼畜米英
2019年8月3日付の朝日新聞の半藤一利さんの連載コラム「歴史探偵おぼえ書き」は鬼畜米英の由来について書かれていました。鬼畜米英というのは、1941年(昭和16年)12月8日の真珠湾攻撃あたりから、即ち太平洋戦争の開戦直後から、国威高揚のために米英は極悪非道の人種の国というイメージを日本国民に植え付けていたというように一般に言われているが、実は、サイパン・テニアン・グアムという絶対国防圏のマリアナ諸島が陥落した終戦前年の1944年(昭和19年)の8月4日(今日2019年8月4日のちょうど75年前)、日本国内の新聞各紙に「見よ!鬼畜米兵の残忍性」という派手な見出しで、米ミズーリ州で日本人捕虜の頭蓋骨を玩具にして遊び、腕の骨をペーパーナイフとして使用しているとの外電を一斉に伝え、各紙は「鬼畜め、野獣!たぎりた立つ憤慨の中に我ら1億はこの不倶戴天(フグタイテン)の米鬼どもを今こそ徹底的に叩きつけなければならぬ!」と書き立てたことが発端だったとのこと。
何れにしても、この21世紀の現代でも「南京大虐殺はなかった」と主張する右翼思想家が少なからず存在するものの、日本軍が中国大陸で行った大量殺戮や蛮行は疑いもない事実であり、「鬼畜」と呼ぶべき行為を行ったのは米英ではなく日本の軍隊だったのです。また、当時、日本の同盟国であったナチスドイツについてもアウシュビッツに代表されるその蛮行が「鬼畜」と呼ぶに相応しいものであったことは、現代に於いては謂わば一般常識レベルの話と言えるでしょう。
そのような歴史の中で日本国憲法9条を変え、「自衛隊が違憲などと言われることもなく自発的に適宜武力を行使出来る=戦争が出来る国にしようではありませんか、皆さん!」と主張する勢力は極めて危険なものと言えるでしょう☆☆


だけども
「テレビでは我が国の将来の問題を誰かが深刻な顔をしてしゃべってる。だけども問題は今日の雨、傘がない」という陽水の「傘がない」の有名な歌詞を引き合いに出すまでもなく、だけども、問題は、上記のような日本の近現代史を生真面目な顔をして語ることなどよりも、この歳にもなって恋女房の一人もいないことの方ですyone☆
「自分の悲惨な人生を棚に上げて、近現代史などを生真面目に語ってる場合じゃないでしょ?早く恋女房を見つけなさい、このボケナス!!」といった趣旨の御批判も読者諸兄からは多いことでしょうne☆☆


閑話休題
また週末1回更新を飛ばさないように、今日は「ブリキ自動車コレクションから」シリーズ第32回記事として、アサヒ玩具の2代目トヨペットクラウンをご紹介しますne☆☆☆


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


★1963年型として1962年秋に一斉にデビューしたクラウン・セドリック・グロリアの魅力的な国産高級車3車中、金属玩具(ブリキ玩具)の世界で最も沢山製品化されたのは2代目トヨペット クラウンでした。
今回ご紹介するアサヒ玩具製のスタンダードサイズを始め、バンダイの大小サイズ(小サイズは警視庁パトカーのみ)、イチコー(一宏工業)の中サイズ(1963年式及び1965年式)、バットマン・黄金バットが乗車した激レアなオープン仕様やクレイジーキャッツ・プリントのバリエーションも発売された米澤玩具(ヨネザワ)の1963年式BIGサイズ、野村トーイの1964年式BIGサイズ等と2代目クラウンのブリキだけ集めても立派なコレクションが出来る程、夥しい種類が発売されています。

★このように多数が発売された2代目クラウンのブリキ製品の中で最もスケールモデルとして出来が良かったのは、本シリーズ第19回記事でご紹介したバンダイのスタンダードサイズです。
それに対し、ほぼ同サイズのアサヒ玩具製品はバンダイ製とパーツ点数はあまり変わらず製造コストに大きな開きはないと思われるものの、全体にバランスが悪く、スケールモデルとして見た場合、数段落ちる仕上がりの製品と言えます。このことは、やはりほぼ同スケールでリリースされた初代観音開きのクラウンのブリキ製品にも当てはまり、バンダイ製に比べてアサヒ玩具製(観音クラウンの当時は旭玩具製作所)の観音開きはスケールモデルとしては明らかに劣るモデルでした。このバンダイ製とアサヒ玩具製クラウンのスケールモデルとしての出来・仕上がりの差は恐らく木型職人さんの腕の差によるものと思われます。同じアサヒ玩具でも有名なクライスラーインペリアルを始めスケールモデルとして秀逸な製品も多数あることから、たまたまクラウンは腕の悪い(あるいは自動車は苦手な)木型職人さんに当たったのでは、と推察します。

★バンダイ製とアサヒ玩具製の2代目クラウンのブリキ製品を比較すると、スケールモデルとしての出来はバンダイに軍配が上がるものの、バンダイのスタンダードサイズではノーマルと警視庁パトカーのリリースのみで終わったのに対して、アサヒ玩具製はノーマル、警視庁パトカー、米国パトカー(POLICE)、独逸パトカー(POLIZEI)、消防指令車(Fire Chief)、救急車(Ambulance)とバリエーションが多いことが特徴です。バリエーションが多いためにコンプリートに集めることはバンダイ製よりアサヒ玩具製の方がハードルは高いと言えます。


●アサヒ玩具3618番1963年「最新クラウンデラックス」
アサヒ玩具総合カタログ1964年版より。NEW文字入り新製品。



●アサヒ玩具3623番1963年「クラウンパトカー」
アサヒ玩具総合カタログ1964年版より。NEW文字入り新製品。



●アサヒ玩具1963年3650番「クラウン ファイヤーチーフ」・3649番「クラウン救急車」・3623番「クラウンパトカー」
アサヒ玩具総合カタログ1965年版より。前年のカタログには掲載のなかったファイヤーチーフと救急車が「NEW」文字付で掲載されています。右下は2代目トヨエース。



●アサヒ玩具3618番1963年「トヨペット クラウン」
アサヒ玩具総合カタログ1968年版より。価格が都内・全国共に30円値上げされたものの、実車が3代目50系に移行してもまだカタログ落ちしていません。



●アサヒ玩具3623番1963年「トヨペット パトロールカー」
アサヒ玩具総合カタログ1968年版より。国内向けカタログにも関わらず画像は警視庁パトカーではなく輸出向けPOLICEのもの。



●アサヒ玩具3649番1963年「トヨペット 赤十字車」
アサヒ玩具総合カタログ1968年版より。製品名が1965年版カタログの救急車から「赤十字車」に変わっています。



●アサヒ玩具3650番1963年「トヨペット ファイアーチーフ」
アサヒ玩具総合カタログ1968年版より。



●東京玩具商報1963年5月号 アサヒ玩具 トヨペットクラウン他 広告
国立国会図書館の蔵書より複写。2代目クラウンが「新発売」として初登場した広告。クラウンが全国300円、トヨペットスポーツが全国270円と印字されています。トヨペットスポーツは1961年の第8回東京モーターショーに「トヨペットX」として出展された試作車で、旭玩具ではこの広告のブリキ製品以外にダイキャストミニカー「モデルペット・シリーズ」でもリリースしています。広告下部に国産ブリキ製品の名称と価格が掲載されています。マツダR360クーペと6寸スバル360は全国100円と印字があり、都内売価は恐らく1割安い90円程度だったと思われます。見開き広告で右側にはスカイラインスポーツ(26cm・全国250円)、フォードランチワゴン(31㎝・全国380円)、新型シボレー(30cm・全国350円)、1962年クライスラーインペリアル(40cm・全国1300円)が掲載されています。





●東京玩具商報1963年9月号 アサヒ玩具 トヨペットクラウン警視庁パトカー他 広告
国立国会図書館の蔵書より複写。ノーマルに次いで警視庁パトカー仕様を追加。



●東京玩具商報1964年6月号 アサヒ玩具 トヨペットクラウン広告
国立国会図書館の蔵書より複写。上から「最新型クラウンデラックス」「トヨペット パトカー」「トヨペット 救急車」「トヨペット チーフカー」。救急車とファイヤーチーフは1964年に入って追加されたものと思われます。価格は4種全て都内270円、全国300円。



【実車 主要データ】 1963年トヨペット クラウン デラックス(RS41型)
全長4610mm・全幅1695mm・全高1460mm ・ホイールベース2690mm・車重1265㎏・3R型 水冷 直列4気筒OHV1897ccエンジン・最高出力90ps/5000rpm・最大トルク14.5kgm/3400rpm・乗車定員6名・最高速140km/h・販売価格105万円


【アサヒ玩具 1/17スケール 1963年 トヨペット クラウン デラックス 主要データ】
・基本素材: ブリキ
・アサヒ玩具品番(管理番号): ノーマル3618、パトカー(警視庁・米国・独逸)3623、救急車3649、ファイヤーチーフ3650
・発売時期: ノーマル:1963年4月~1968年頃、警視庁パトカー:1963年8月~1968年頃、救急車・ファイヤーチーフ:1964年4月~1968年頃
・販売価格: フリクション: 都内270円・全国300円(1967年に都内300円、全国330円
に値上げ)
・全長27.0cm (実車比:1/17.1スケール)
・全幅10.0cm (実車比:1/16.9スケール)
・ホイールベース15.0cm (実車比:1/17.9スケール)
・ボディカラー(ノーマル): 黒、青メタ、緑メタ、赤、青灰等
・その他のバリエーション: ノーマル以外に警視庁パトカー、米国POLICE、独逸POLIZEI、Ambulance(救急車)、Fire Chief(消防指令車)。内装ドア内貼りパーツの有無(後期は内装ドア内張りなし)。
・動力: フリクション
・箱のバリエーション: ノーマル、警視庁パトカー、米国POLICE、独逸POLIZEI、Ambulance(救急車)、Fire Chief 各1種類(米国POLICEと独逸POLIZEIは現物未確認ながら国内向け警視庁パトカーとは箱が異なると推定)
・入手難易度: 10段階評価で7程度(緊急車は8程度)
・2019年現在のアンティークトイ市場の推定評価額: 8~12万円(何れも箱付未使用ミントコンディションの場合)



●ノーマル 青メタ









箱左下に1/17のスケールが印字されています。


手前は大きさ比較用の1/64スケールTLV2代目クラウン




室内


リアトレイ


シャシー裏面




●ノーマル 黒




バンダイ製(左)との比較






●警視庁パトカー






魅力的な箱ですが、箱絵のナンバーは8ではなく、何とオート3輪を示す「6」


1/40スケール ダイヤペット129番クラウンパトカーとの大きさ比較


箱横の長辺の絵は左右で異なります。




●米国POLICE








●独逸POLIZEI







●パトカー3種類 集合!






●アンビュランス Ambulance (救急車/赤十字車)






手前はファインモデル1/43スケール1964年クラウン赤十字車








●ファイヤーチーフ Fire Chief (消防指令車/消防指揮車)










●全員集合!




箱4種類。何れも本体以上に箱は貴重です。






★オマケ(その1): トミカショップオリジナル1/66スケール2013年クラウン アスリート濃青メタ
2019年8月3日(土)発売のトミカ品番92トミカショップオリジナルのクラウン。1台税抜700円。1人3台まで購入可。と書いてあると、つい3台買ってしまいますが、1台あれば十分かもですne。まあ、あの歴史のある「いつかはクラウン」のトミカということで同じものを3台持っていてもバチは当りませんyone。




トミカショップのPOP


8月17日(土)発売トミカ新製品の先行展示。スープラの初回はすぐになくなりそうです。




★オマケ(その2): トミカショップオリジナル1/66スケール2009年三菱トライトン
トミカショップで箱から出ている10本の紐の中から1本を選び、紐を引いて引き出たミニカーが消防車だったら金メッキのスカイラインが貰えるというアトラクションのハズレミニカー。紐引き1回540円。しかし、金メッキのスカイラインよりこの綺麗な水色のトライトンの方がむしろ魅力的に見えたのと確率的には5回位引いても全部ハズレのトライトンという可能性もあるので1回引いただけで止めておきました(汗)。




友情出演: 国産ミニカー初のダブルピック、大盛屋のダットサン320ダブルピックアップさん♪






★オマケ(その3): プラレール発売60周年記念 プラスチック汽車セット
2019年7月発売。税抜3800円。初期のプラレールを模した60周年記念製品。40周年の時にも似たようなセットが出ていますが、今回は貨車が1両増えているようです。この黒/赤の汽車は幼少時に持っていた記憶があり懐かしいので、トミカショップで見かけて入手。オリジナルの箱付は5万円以上の値がつくようです。










★オマケ(その4): プラレールイベント限定「丸ノ内線500形」
税抜2000円。これは暫く前からトミカ博でも売られていたと思いますが、トミカショップで見かけてこれまた懐かしいのでつい購入。しかし、カテゴリー的に私はプラレールコレクターではないため、プラレールは限定品を中心に数える程しか持っていません。




「荻窪」の行先表示がそそります♪






★オマケ(その5): プラレール C12・ロータリー除雪車セット 24万1000円
ヤフオク2019年7月29日(月)終了。気になってウォッチリストに入れていたら、20万円以上の入札者が4人もいてビックリ(@_@;)かなりのレア物なのでしょうか。ビンテージ・プラレールを集めるにも余程の気合いがないと勝ち抜けないようですne。










★オマケ(その6): 東京マルイ玩具「歩く手首」プラモデル 54万1000円
ヤフオク2019年7月19日(金)終了。開始価格200円。1967年7月発売の初版。残念ながら完全未開封・未組立ではなく仮組み済の品。怪奇&猟奇物の挿絵の第一人者・故 石原豪人氏(いしはら ごうじん:1923年3月15日~1998年6月19日:島根出身・日芸中退)の筆によるBox Art(箱絵)の圧倒的な迫力は何とも魅力的です。箱に印字された、「バッサリと、切落とされた、手首が、指先を動かし、もだえながら歩く。」のコピーも秀逸です。私が小2の時に発売されたプラモデルですがリアルタイムでは箱絵を見るだけでも怖くて手が出なかったシロモノです。同じ箱絵で夜光バージョンに変った後に赤い箱に換えられたようですが、比較的見かける赤い箱のモノでも10万円程度の値が付く人気プラモのようです。私はビンテージプラモについては自動車・鉄道モノがメインで超高額な円谷系などのキャラ物やこのような特殊キャラ物には手を出しません(というより、高価過ぎて手が出ません)が、宝くじ10億とか当ったらつい買ってしまいそうですne☆