★やのまん 1967年ポルシェ911S ナローポルシェ ~ブリキ自動車コレクションから015 | ポルシェ356Aカレラ

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今日1月6日(日)までお休みで明日7日(月)から仕事や学校という人も多いことと思います。しかし、7日(月)から11日(金)まで5日間何とか頑張れば、またすぐ3連休になるのでいいですよね♪

皆様は今年の抱負を決めましたか~☆
今年こそは○○しようとか、って一応目標を考えてみるのもいいことですよね。私の場合は、まあ、ご承知のとおりでして、色々とありますが、一つは断捨離ですかね~(汗)
増え続けているモノを減らして身軽になること、例えばミニカーで言えば、本当に愛着があって懐かしく胸がトキメク1960年代以前の日本車とポルシェ356、ナロー911以外は基本処分する、自動車カタログなら1975年以降のあまり思い入れがなく時代が新しいモノは全て処分するといったことを考えたりしています。しかし、収納(置き場所)が何とかなってコレクションを売らずとも明日食べるパンには困らないという状況ですと、とりあえず置いておくということにもなってしまいがちです(汗)。


閑話休題
今回はブリキ自動車コレクションの第15回として、「やのまん1967年ポルシェ911S」をご紹介しますne☆☆☆
 


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★現在もジグソーパズルのメーカーとして有名な株式会社やのまんは、1954年(昭和29年)1月に大阪市南区で矢野満商店として創業しています。
ちなみに矢野満というのは創業者 矢野 満氏のフルネームをそのまま社名/屋号としたもので、これは昭和の時代にはよく見られた手法です。1959年(昭和34年)12月に法人組織の株式会社矢野満商店となり、翌1960年(昭和35年)に本社を大阪から東京都墨田区東駒形に移転、1968年(昭和43年)には現在の株式会社やのまんへ商号変更を行っています。
やのまんがブリキ玩具の製造販売を行っていたのは1970年代初頭もしくは前半あたりまでのことで、1974年(昭和49年)に国産第1号のジグソーパズルを生産開始以降は乗物玩具の製造販売からは撤退したようです。

★やのまん1/11スケール 1967年ポルシェ911S
ちょうど矢野満商店から株式会社やのまんへの移行期に当る1968年(昭和43年)に発売されたナローポルシェ玩具の傑作です。ブリキのナローポルシェはバンダイ、タカトク、アオシン等、多数の玩具メーカーが競作していますが、最もスケールが大きく、かつ丸味を帯びた立体化の難しい911を上手く再現した、プロポーションのよい名作/傑作といえるでしょう。

やのまんポルシェ911S(1stモデル)と箱3種



【実車主要データ】 1967年ポルシェ911S
全長4163㎜・全幅1610㎜・全高1320㎜・ホイールベース2211㎜・車重1030kg・1991cc空冷水平対向6気筒SOHC・最高出力160HP/6600rpm・最大トルク18.2kgm/5200rpm・最高速225km/h


【やのまん1/11スケール1967年ポルシェ911S主要データ】

・基本素材: ブリキ
・やのまん品番(管理番号): 不明
・販売価格: 都内700円・全国770円
・全長38.5cm (実車比:1/10.8スケール)
・全幅14.5cm (実車比:1/11.1スケール)
・ホイールベース20.2cm (実車比:1/10.9スケール)
・ボディカラー: レッド・イエロークリーム
・1st:アロイホイール・ミラー付・フロントエンブレム付
・2nd:アロイホイール・ミラーなし・フロントエンブレムなし
・3rd:非アロイホイール・ミラーなし・フロントエンブレムなし
・箱のバリエーション: 3種類(?)
・2019年現在のアンティーク玩具市場の推定評価額: 10~12万円程度(1st~3rdの何れも箱付ミントの場合。何台もが同時に市場に出た場合には当然パーツの多い1stモデルが高値になると思われますが、箱付は何れも殆ど市場に現れないため同程度の評価額と推定)


●ニューデザイン 1968年2月25日号掲載 矢野満商店 ポルシェ911S
ニューデザインは、財団法人輸出玩具登録協会が1958年(昭和33年)から1970年代にかけて発行していた新規玩具の写真及び寸法、概要、意匠登録番号等を掲載した定期刊行物(国立国会図書館蔵)。この号には1967年(昭和42年)11月7日に第2213号として、矢野満911Sが登録された記録が掲載されています。



●ニューデザイン 1968年5月25日号掲載 矢野満商店 ポルシェ911S電動ポリスカー
1968年(昭和43年)3月5日に第2518号として登録。後部レバーでフリクション動力と電動の切換えを行なう旨が記載されていますが、このポリス仕様は状態を問わず一度も現物を見ていませんので、実際に発売されたものか否か不明です。ニューデザインには未発売に終わったと思われる自動車玩具が多数掲載されています。



●玩具商報 1968年7月15日号掲載 株式会社矢野満商店 広告
初めて911Sが登場した広告。この時点ではまだ社名は矢野満商店となっています。



●玩具商報 1968年10月1日号掲載 株式会社やのまん 広告
911Sと共にやはり大サイズのメルセデスベンツ230SLが掲載されています。やのまんは同時期にフォルクスワーゲン1600TL(タイプ3)も大サイズで発売しています。前掲の広告から僅か2ヶ月半ですが社名は「やのまん」に変更されています。




YとMを図案化したやのまん商標



【矢野満商店1967年ポルシェ911Sのバリエーション】

●1st
アロイホイール、ミラー、フロントエンブレム付。ちょっとバランスの崩れた箱絵です。


青いミニカーは大きさ比較用の1/64スケール トミカリミテッドヴィンテージ911S






リアシート後ろにやのまん商標。この1stモデルでは少し右にオフセットしています。


上箱左下にやのまん商標



●2nd
アロイホイールのままながら、ミラーとフロントエンブレムが省略されています。1stよりバランスのよい箱絵です。






リアシート後ろのやのまん商標がこの2ndモデルでは中央に移動しています。


室内プリント





●3rd
非アロイホイール、ミラーとフロントエンブレム省略。箱絵は2ndと同じ絵柄の日本語バージョンです。ところが上箱左下の商標がやのまんではなく、菱型にISDというものに替わっています(このロゴのメーカーはどこでしょうか)。しかし、本体のリアシート後ろにはやのまん商標が付いています。1stの箱にも日本語バージョンがあるか否かは不明です。1960年代の玩具では輸出用と国内用の箱を作り分けている場合と共用している場合とがあり、日本語バージョンはこの箱のみかもしれません。


手前の青は大きさ比較用TLV




非アロイホイールに変更


上箱左下には、やのまんではなくISDの商標



●3rdイエロークリーム

現存するやのまんの911Sは大半が赤でこれはレアカラーです。リアのやのまん商標が消されています。


手前の青は大きさ比較用TLV






リアシート後ろのやのまん商標が消されています。



●全員集合






箱3種




※1967年ポルシェ911Sの実車カタログについては、2012年8月29日の自動車カタログ棚からシリーズ第46回記事を御参照ください。





★オマケ: 1967年ポルシェ911S 実車動画