★バンダイ(萬代屋) 1960年プリンス スカイライン ~ ブリキ自動車コレクションから 009 | ポルシェ356Aカレラ

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しかし、暑いですね(@_@) この3連休は東京を含め全国的に体温を超えるような猛暑=35度以上の日が続く予報で、完全に夏本番ですね。中でも海風が届かず平年でも夏場の気温が高いことで知られる内陸部の群馬、山梨、岐阜、京都などでは40度近い日が続く予報で場合によっては40度超えの記録が出る可能性もあるようです。所用で中央道の甲府盆地を通過することがありますが、外気温が35度を超えるとエアコンを最強にしても効きにくくなるため、なるべく夏場の甲府盆地を日中に通過することは避けるようにしています。
個人的には夏は暑ければ暑いほど夏らしくていいと思うこともありますが、先週の豪雨で被災し水などのライフラインが途絶えている地域があり、この猛暑は深刻な状況だと思います。猛暑の中で滝のように汗を流しても1週間も10日もシャワーも浴びれない状況だったりするのは過酷です。


今日7月14日(土)はちょっとだけ東京に戻り、明日からまた西日本へ出張でこの3連休は殆どなく、ゆっくり記事を作る時間がありません(汗)。しかし、週末1回更新のペースを崩したくはないので、今日は極く簡単に前回の続編としてブリキ自動車コレクションの第9回記事として萬代屋(現バンダイ)の初代中期スカイライン4灯モデルをご紹介しますNE☆☆☆ 



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★大幅なマイナーチェンジを受けた初代中期型スカイライン
1957年(昭和32年)4月にデビューした初代スカイラインは、1960年(昭和35年)2月に全モデルのリア周りのデザイン変更が為され、同時にまずデラックスモデルが国産初の4灯デュアルヘッドライトに変更された(ALSID-Ⅱ型)。搭載エンジンは2灯時代と同じ1500cc70psであった。そして、同年10月にはスタンダードモデルも4灯デュアルヘッドライト化された。
1960年9月1日に道路運送車両法「小型自動車規格」のエンジン排気量制限が1500ccから2000ccに引き上げられたことを受け、翌1961年(昭和36年)5月、従来の1500ccに加えて1959年(昭和34年)1月にデビューした初代グロリアと同じGB4型直列4気筒OHV 1862ccエンジンを搭載した「スカイライン1900デラックス」(BLSID-Ⅲ型)が追加された。低オクタンガソリンが使用出来るよう圧縮比をグロリアの8.5から8.0に落とし、グロリアの94psから91psに僅かながらデチューンされていた。ギラギラと光るクロームメッキの輝き に4灯デュアルヘッドライトとテールフィンを持つリア周りの意匠に加えてグロリア譲りの強い心臓も持ったプリンス スカイライン1900デラックスは、歴代スカイラインの中で最も派手で煌びやかな魅力に溢れたクルマであった。元々、初代グロリアは初代スカイラインのボディシェルを流用して生まれたが、スカイライン1900デラックスのデビューに伴い、スカイラインとグロリアの外観上の差異はサイドモールのデザイン程度という事実上の双子車となった。1961年10月には「スカイライン1900スタンダード」 (BLSIS-Ⅲ型)が追加された後、グロリアがS40系にフルモデルチェンジした1962年(昭和37年)9月、初代スカイラインは最後のマイナーチェンジを受け初代後期型となり、従来の丸味を帯びたフロント周りをフラットデッキとし大幅に近代化された。


●1960年プリンス スカイライン デラックスALSID-Ⅱ型「ポストカード」 (縦14.5×横9.6cm)
1960年2月プリンス自動車発行の販促用ポストカード。





●1962年?プリンス自動車発行パンフレット「車のある生活」 (縦17.3×横25.3cm・12頁)
この表紙写真は恐らく輸出用カタログ用のフェトセッションで撮られたと思われる、古都の和装女性と4灯初代スカイライン。白/赤ツートンは輸出向け左ハンドル車のようです。





●初代中期スカイラインが多数並んだ中古車センター
同上「車のある生活」掲載の「プリンスユーストカーセンター」の様子。1960年2月のMCで4灯化された当初の初代スカイラインが多数写り込んでいます。東京のナンバープレートが地名表記なしから、品・練・足・多の4種となったのが1961年(昭和36年)、数字4ケタの中央にハイフンが入ったのが1962年(昭和37年)であることから、左端の1台のナンバーが「品5」に加え数字4ケタ「2415」の中央にハイフンが入っているため1962年以降の撮影と判別出来ます。右端には2灯時代のスカイライン、左奥にはクリッパーの姿も確認出来ます。



●磐梯朝日国立公園「曽原湖」畔の4灯スカイライン
同上「車のある生活」に掲載の魅力的な1枚。



★萬代屋の初代中期4灯スカイライン
1957年(昭和32年)12月のクリスマスシーズンに発売された萬代屋(現バンダイ)の初代スカイラインは実車の4灯化等のマイナーチェンジを受けて1961年(昭和36年)に入り実車同様の意匠変更が施された。実車のMCに則した萬代屋スカイラインの主な意匠変更箇所は、ヘッドライト4灯化、リアライト周り、サイドモール、ホイルキャップ等であった。室内プリントも2灯時代のものよりも実車に近いものとなり左右フェンダーミラーも追加されたが、ドアノブのメッキパーツは省略された。


●東京玩具商報1961年6月号 萬代屋プリンス スカイライン他新製品 広告
プリンススカイライン’61年型と印字があるものの写真を入れ違えたのか製品の完成が間に合わなかったのか不明ながら2灯時代の写真。地方最低売価220円の価格は2灯時代と変わらず、品番も2灯時代の558のまま変えられなかった。左上はオペルレコードの金型の前後端等を改修して無理矢理タテ目の初代セドリックに仕立てた萬代屋では珍しいヤッツケ製品。右下のパブリカは発売前で価格が空欄で写真は実車のモノが使われている。





【主要データ】バンダイ 1/19スケール 1960年プリンス スカイライン デラックス
・萬代屋品番: 558
・全長:22.9cm (実車4380mm・実車比:1/19.1スケール)
・全幅:8.8cm (実車1675㎜・実車比:1/19.0スケール)
・ホイールベース:12.8cm (実車2535mm・実車比:19.8スケール)
・基本素材:ブリキ
・動力: 後輪フリクション・モーター
・室内ハンドル位置: 右のみ
・カラーバリエーション:薄水色ルーフ/紺ボディ、濃水色ルーフ/紺ボディ、緑灰ルーフ/クリームボディ、卵黄ルーフ/ピンクボディ等
・裏板(シャシー): 2種(艶消し黒1色及び少数ながら初代前期と同じプリント仕様が存在)
・商品パッケージ(箱): 2種(白黒デザイン前期箱・楕円白抜き後期赤箱)
・発売時期: 1961年(昭和36年)5月?
・当時定価: 都内200円・地方最低売価220円
・市場評価額: 萬代屋の初代スカイライン前期2灯よりも現存数が少なく、特に箱付で状態の良い物は稀少。そのため、元箱付のミント状態なら20~30万円程度の評価が出来るものと思われます。


●水色ルーフ/紺ボディ







運転席のプリントは2灯時代より実車に忠実となった。


裏板はこの艶消し黒にPRINCE文字が大半で極少数2灯前期と同一のプリントバージョンが存在。



●薄水色ルーフ/紺ボディ

上掲のものに比べルーフの色が大幅に薄いです。この個体は箱付で発掘されたため日焼け等でルーフの色が褪色したものではないようです。同系色の濃淡違いのため元々の塗料は同じで単なる生産ロット違いの可能性もありますが、2台を並べると大きく色味が異なります。




水色ルーフとの並び





●緑灰ルーフ/クリームボディ
萬代屋の初代4灯スカイラインの中では比較的見かけるカラー。







●卵黄ルーフ/ピンクボディ
レアカラー。




白黒箱に比べ、この白楕円抜き赤箱は稀少



●代表的な3色の並び









※1960年初代スカイラインの実車カタログについては、2012年10月31日の自動車カタログ棚からシリーズ第78回記事をご参照ください。





★オマケ: トミカリミテッド・ヴィンテージ&NEO 2018年7月新製品

1)LV-41f トヨエース(緑) 税抜定価2300円(消費税8%込み2484円)

2)LV-72b トヨエース(家畜運搬車) 税抜定価2300円(消費税8%込み2484円)

3)LV-N162b 日野レンジャーKL545(緑メタ)税抜定価5800円(消費税8%込み6264円)

4)LV-N171a セドリック グランツーリスモSV(黒)税抜定価2300円(消費税8%込み2484円)

5)LV-N171b セドリック グランツーリスモSV(白) 税抜定価2300円(消費税8%込み2484円)

6)T-OR4301 西部警察 ガゼール 1/43スケール 税抜定価25000円(消費税8%込み27000円)

以上6点のTLV関係7月新製品のうち、6)は高価過ぎる上に車種的にもあまりそそられないので除外、4)と5)はミニカー専門店などで「ネオを買っておけば後々高く売れるよ」などと言われますが、何と言われても70年代ならまだしも80年代以降の日本車ともなると年式的にそそられず、以前に出た1/43のY31も全く買ってないですし、基本的に私の芸風から大きく外れる上にこのY31では今後怒涛のバリエーション展開となりそうなこともあり除外(コレクター心理として1台買ってしまうと全部買いたくなりますよね~)。
という訳で1)~3)を入手。今回入手した3台共にTLV&TLV-NEOの悪癖で箱にもどこにも残念ながら年式表記がありません。


レンジャーの緑メタは実に良い感じでそそられます♪


2代目トヨエース2灯と4灯豚積み