★このブログのアクセス解析の中の検索ワードを見ると、1位が「フジキャビン」で過去1ヵ月に76人、2位が「130セドリックタクシー」で過去1ヵ月に54人となっている。フジキャビンは記事にしているので判るのだけれど、不思議なのは130セドリックタクシーの方。何とこれまで一度も2代目130セドリックタクシーのカタログ記事は書いていない。1963年初代セドリックタクシーカタログ(このシリーズの27回目でご紹介)の記事で130セドリックについてもほんのちょっと文章の中で触れたせいで130セドリックタクシーの情報を得ようとされた方の検索に引っかかっているらしい。
という訳で今回のカタログ棚からは、1ヵ月に50人以上の方が検索されていて要望が多い(と思われる)2代目130セドリックタクシー。
★2代目130セドリックは当初日産社内のデザインにより開発されていたが、2代目ブルーバード410系と同様にピニンファリーナの個性的なデザインを纏って1965年(昭和40年)10月に発売された(当初の社内デザインの方は初代150型プレジデントにサイズを拡大して流用された)。フローイングラインと呼ばれた前後に下がって各エンドがすぼまったラインが特徴で、不評だった410ブルーバードと同様に尻下がり感があり、それを修正するためのマイナーチェンジが繰り返され、フロント側も大きくデザインを修正した1968年9月のビッグマイナー後の後期型は最早別のクルマのように変わっていた（130後期の69～70年式を3代目セドリックとして扱う文献もある）。搭載エンジンは初代セドリックのH型の排気量を増やしたH20型4気筒OHV1982cｃ92ps、J20型6気筒OHV1973cc100ps、スペシャル6用の新開発L20型OHC6気筒1998cc115psがあった。初期のグレード構成は4気筒スタンダード130型とDX、6気筒P130型にSTD6とカスタム6、H130型スペシャル6。そして、本題の営業車用はスタンダードと同じH20型のLPG車（型式130P型）とSD20型搭載のディーゼル車（型式Q130型）の2種が製造された。
130セドリックは逆ハの字型の木目メーターパネルデザインが豪華かつとても印象的なクルマだった。2代目130系セドリックは私がまだ幼稚園の時にデビューしたクルマだが、この内装が好きで子供の頃、家族で都心のデパートに出かけた帰りなどに寝たままタクシーに乗せられてもメーターパネルを見て今日のタクシーはセドリックと言い当てて運転手さんに驚かれた想い出がある。
【主要スペック】1966年 ニッサン セドリック LPG (型式130P)
全長4680mm・全幅1690mm・全高1455mm・ホイールベース2690mm・車重1245kg・H20型4サイクル水冷OHV1982ccエンジン(LPガス)・最高出力80ps/4800rpm・最大トルク15kgm/2800rpm・乗車定員6名・最高速125km/h
●1965年10月発行 ニッサン セドリック ディーゼル/LPG カタログ (Ａ4判・8頁)
130セドリック初期の営業用車
※中頁から
※裏面スペック
●1966年10月発行 ニッサン セドリック スタンダード/ディーゼル/LPG カタログ (25.5cm×24cm・12頁)
66年秋にマイナーチェンジした1967年式は横長のテールライトが一番の識別点
※中頁から
東急鷺沼駅での撮影
逆ハの字型の魅力的な木目メーターパネル
※裏面スペック
★オマケ（その１）： アドバンスピリット 1/43スケール 1967年ニッサン セドリック 東京駅構内タクシー
2002年発売製品
2代目130系セドリックの当時物ノーマルモデルはダイヤペット・モデルペットを始めTIN製や三共のプラモデル等多数存在するが、タクシー仕様のモデルは21世紀に入るまで存在しなかった。
★オマケ（その２）： モデルペットNo.10ST 1/42スケール 1960年セドリック 東京駅構内タクシー
2代目130系セドリックにはタクシー仕様の当時物モデルがないため、オマケに初代を掲載。
★オマケ（その３）： 米澤玩具 1/15スケール 1960年ニッサン セドリック 東京駅構内タクシー
オマケ２と同じくこれも初代セドリックの当時物タクシー仕様モデル
