2/25(日)キタキタ秋田になんで来た?! 3日目〜その2~ | ちいたろうのお出かけ日記

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 11時になるので秋田犬ステーションへ行くと、「『秋田犬に会える時間』変更のお知らせ」という掲示がありました。それによると、今日は都合により12:15から実施するとあります。


「それまでどうしよう……」
 早めにお昼を食べてしまう手もありますが、ふと、隣の「にぎわい交流館 AU」を見ると、ガラスの向こうで何やらイベントの準備をしているのが目に入りました。「弾き語リストの音楽会」というのが11時から始まるようです。


 無料で聴けるうえ、ステージから離れたところにはテーブルがいくつもあります。さらに館内にはフリーWi-Fiが飛んでいて、綺麗なトイレもある。当然のことながら、屋根も暖房も完備されています。旅のメモを書くにはもってこいではありませんか。これに電源があれば、スタバなんていらないくらいです(個人の感想です)。


 演奏会はとてもゆるい感じです。ロビーの奥で何かやっているな、くらいの頑張り具合で、司会者はマイクも使わず、司会者の地声が届く範囲にお客さんが座っています。よく見ると、「生音ミニライブ ウクレレもGo!」と書かれていました。ウクレレを生音でやるならば、わざわざマイクで喋る必要はありません。


 なんとなく、舞浜のパークのアトモスフィアを思い出しました。ふらりと立ち寄り、音楽に触れる。それができるというのは、なんと豊かなことでしょう。
 1組目の演奏が終わり、次は小学生のウクレレ演奏隊というのが紹介されました。一番上の女の子は5年生、次が4年生の男の子。紹介はされませんでしたが、もう一人、多分3年生くらいの女の子が座っています。
 演奏するのは、「カントリー・ロード」とNHKのSDGs番組「ひろがれ!いろとりどり」のテーマソング「ツバメ」。小学生3人だけでは足りないのか、一緒に演奏したり歌ったりする手伝いの大人もいるのですが、主役はあくまで子どもたち。小学生のうちからこんな機会があるのは素敵です。
 館内を歩いていると、ふと、すぐ近くにあるあきた芸術劇場ミルハスでも本日、フリー・オープン・デイというイベントをやっていて、12時からロビーでよさこいステージがあるというではありませんか。


「秋田パイセン、飽きさせないなぁ」
 あきた芸術劇場ミルハスというのは、2022年に完成した多目的ホールです。行ってみると、小学生のよさこいながら、そのレベルが高いのなんの。躍りにキレがあるのはもちろんですが、演舞前後のあいさつやトークも、小学校のクラブといった雰囲気ではありません。


 私がホールに着いた時に踊っていたのは、港北MATURIっ子という団体。その後、金西どじょふなKIDSの演舞と続きます。どちらの団体も衣装だけでなく、凛と立つ一人ひとりの姿がかっこいいのです。小学生のよさこいといっても、子どもの遊びではありません。かっこよさに年齢は関係ないのです。
 演舞の前に、金西とは「金足西小学校」のことで、どじょっこ ふなっこの発祥の地だと紹介されました。学校のホームページを見ると、確かに1936年(昭和11年)の主なできごととして、玉川大学合唱団来校(どじょっこふなっこ作曲)とあります。


 玉川大学の母体である玉川学園のサイトも見てみると、「玉川豆知識 No.98」として、どじょっこふなっこについて書かれていました。
「その会の中で何度か交歓が行われた後、秋田側で指名により立ったのが金足西尋常高等小学校の中道松之助先生。この先生がたまたま歌ったのが、『どじょっこふなっこ』の原曲。ただ、この時に披露されたのは『ハァー、春になれば氷(すが)こもとけて・・・』といった詩吟調のもので、現在歌われているメロディとは全く違ったものでした。当時玉川学園の音楽教師として同行していた岡本敏明が興味を示し、その場で男声合唱用に採譜を始め現在のメロディに仕上げました。」
 この岡本 敏明という名前に見覚えがあり、「玉川つながりで、もしや……」と思ったら案の定、若い頃に何度か参加した研修会でご指導いただいた小宮路 敏氏に作曲を教えたとあるではありませんか。
 さらにこの岡本氏について調べていくと、「玉川音楽には、このように周囲にいる人々に、笑いと喜びを共有する力がある。その礎を創ったのが岡本敏明なのである。」(玉川学園公式サイトより)とありました。
 保育の中で、子どもとうまく歌を楽しめていない、子どもたちに音楽を楽しませていないと悩んでいた頃、自分が変わるきっかけをいただいたのが小宮路氏の研修会でした。氏の研修会で指導するときのピアノ伴奏をさせていただき、どうやって子どもたちと音楽を楽しむかということを一緒にやらせていただいたことが、その後とても役に立ちました。その氏につながる方の名前をこんなところで目にするとは、縁というのは不思議なものだとつくづく感じます。

 演舞の最初には、「は〜るになれば」で始まるどじょっこ ふなっこのメロディが流れました。そんなのどかなメロディから始まるのに、そこから先は激しい躍りでステージを所狭しと動き回ります。先ほどの港北MATURIっ子とはまたひと味違った演舞を楽しむことができました。


 さあ、そろそろ秋田犬に会いに行くことにしましょう。


 秋田犬ステーションに戻ると、ガラスの周りには人だかりができています。秋田犬をガラス越しに見ることができるのですが、トレーナーらしい女性がうまく犬を誘導して、外にいる人によく見えるようにしてくれました。


 秋田犬というと、赤みがかった茶色の毛色を思い浮かべますが、あれは赤毛というそうで、今日いるのは虎毛という毛色の犬。秋田犬というと、秋田のキャラクターになるなどしていて、もうちょっと小さく可愛らしいイメージでしたが、思っていたよりも勇ましい雰囲気です。これもまた、本物に出会えたからこそわかること。だから旅はやめられないのです。