7/31(日)夏休みだよ!酷暑の広島満喫の旅 3日目~その5~ | ちいたろうのお出かけ日記

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 エレベーターで7階に上がり、源蔵バスセンター店へ向かいます。まずは、生ビールで乾杯です。昔、旅先で出会った人とこうして再び旅ができるというのは、なんと幸せなことなのでしょう。当時はまだ、ここにいる2人は生まれてもいません。こんな未来がやってくるなんて、想像もできませんでした。でも、今のこの瞬間は確実に未来につながっています。今回の旅が4人それぞれの人生で起こるこの先の何かのきっかけになるかもしれない。そう考えると、旅っていうのは面白いなと思うのです。
 お刺身は2人の好物だと聞いていたので、それは我々大人にとっては好都合。勝手につまみを頼んで、子どもたちにも食べさせることにしましょう。妹ちゃんはたい刺が気に入ったらしく、すごい勢いで口に運んでいきます。それをお兄ちゃんが、
「それはみんなの分だ」
とたしなめますが、まったくお構いなし。でも、そんな妹ちゃんの食べっぷりを眺めながら飲むビールもまた、いいものです。
 Cさん自身、2人を広島に連れていくべきかと悩んだようです。原爆について今、伝えるのが適当なのか。そして、このご時世に出かけても大丈夫なのか。けれども、美味しそうにお刺身を頬張る妹ちゃんを見ていると、それだけで、一緒に広島を歩けてよかったと思うのでした。


 私は1杯目をさっさと飲み干して2杯目を注文。しばらくして、Cさんも生ビールを追加します。Cさんと2人のお子さんは明日、実家がある島根に帰省するのですが、向こうには一緒に飲む人がいないと嘆いておられました。それならここで、しっかり飲んで、しっかり飲むことにしましょう。
 そうこうしていると、お兄ちゃんが暇を持て余し始めました。妹ちゃんはまだ、Cさんと一緒にいろいろつまむのですが、お兄ちゃんは完全にごちそうさまの様子。ならば、仕方ない。彼を一つ下の階にある紀伊國屋書店に放牧することにします。
 お兄ちゃんを6階に案内して源蔵に戻ると、今度は妹ちゃんも暇を持て余している様子。私はもうほとんどビールを飲み干しているのですが、Cさんのビールはまだ、もう少し残っています。さらに、先ほどダメ押しで頼んだ豆腐の煮付けは、何の間違いか、1つのはずが2つ運ばれてきたので、Cさんの分がまだ、けっこう残っているのです。ここはCさんにゆっくり片づけてもらうことにして、妹ちゃんを連れて先に紀伊國屋書店に行くことにします。二人とも本が好きな子で助かりました。
 児童書コーナーでウロウロしているうちに、Cさんもやってきました。これで全員集合、ホテルに向かいます。
 当初の予定では、今夜は一緒に晩ごはんを食べることになっていましたが、私以外の3人はもうお腹がいっぱいだとのこと。それなら仕方ありません。子どもと一緒の旅では、柔軟に対応することが大切です。
 途中、紙屋町の地下街シャレオでのトイレタイムのついでに、紙屋町まちかどピアノをさらりと弾いてみます。子どもたちや友だちとこんな風に音楽を楽しむことができるということは、平和だという何よりの証拠でしょう。


「あそこに見えるビルのところが平和大通りですよ」
 地上に出てタクシーを拾おうかと話していたのですが、せっかく休憩して体力も回復(?)したので、ホテルまで歩いて行き、そこでCさんとはお別れ。明日の予定はとくに決めていません。

「子どもたちの希望で、考えましょう」

 ここで、今日の平和学習プログラムは終了となりました。

 ここから私は、ひとりで二次会です。何しろまだ、シメを食べていないのです。ここからゲストハウスまでは目と鼻の先なのですが、もう一度街まで戻って、何か食べることにします。

 これ以上飲むつもりはないし、そこまでガッツリ食べられるほど、お腹に余裕もありません。
「ここはやっぱり、汁なし担担麺かな」
 行ったことのないお店を検索してみると、八丁堀に1軒見つかりました。颯爽―別邸―という店名から、
「じゃあ、別邸じゃないのはどこにあるの?」
と思ったら東広島だったようです。それなら知らないはずです。


 広島の汁なし担担麺は、某有名店で働いている方が同じオートバイやさんのお客さん同士だったことから、ついついそちらへ足が向いてしまうので、別のお店に行くのは新鮮な気分です。
 小ぎれいな店内で担担麺をいただきます。私の貧乏舌では、「少し上品だな」ということはわかっても、どちらも美味しいとしか言いようがありません。何を食べても美味しく感じることのできる、幸せな体なのです。


 すっかりお腹も満足して、ベースキャンプに戻ります。途中でコンビニに寄って、パックになっているドリップ式のコーヒーを買い求めました。今回泊まっているゲストハウスは、フリーのドリンクがほとんどありません。その分安いので文句はないのですが、やはりゲストハウスではお茶でも飲んで、だらだらと過ごすに限ります(意見には個人差があります)。
 ゲストハウスに戻って洗濯機を回し、先ほど買ったコーヒーを淹れて、一日を振り返ります。
「2人は満足できたかなぁ……」
 小学生のときの夏休みの体験は、大人になっても覚えているものです。今日1日の体験は、2人にとってどう感じられたのでしょう。それが楽しいものであったら、言うことはありません。
 ひとり旅も楽しいし、仲間との旅も楽しい。でも、子どもとの旅はまた、格別です。仕事でもないのにこんな体験をさせてもらえるのはありがたいなぁと、つくづく思うのでした。