今年は思いもよらず大河ドラマ「光る君へ」にハマってます。
もともとは「平安装束を着て動く人間の様子を見たい」っていう、和服に対する興味で見始めたのでしたが、視聴を開始したら、見どころ満載なドラマですっかり魅了されてます。
人生初めて、大河ドラマのガイドブックまで買ってしまったし。
ストーリーに上手に源氏物語のエピソードをからませてたりするところが、なかなか絶妙で、「ああ、このシーンはあのお話のオマージュね!」なんて楽しめるところがいい。文章で源氏物語を読んだことはないけれど、10〜20代の頃に漫画「あさきゆめみし」を読んでおいてよかったーと思うことしきり。枕草子も、古典の授業で触れ合っておいてよかった。
そして藤原道長っていう人物の描き方が興味深い。
わたしの知識は中高の授業で学んだ程度で、藤原道長って権力欲にまみれた嫌なヤツってイメージだったのが、このドラマではそういう人物像ではなくて面白いです。
考えてみると、わたしはこの時代のことをあまり知らないし、道長って具体的に何をした人なのかも詳しくは知らないな…と今更ながら、ドラマ見ながら姪に譲ってもらった日本史の資料集や図書館で借りた本や、YouTubeで歴史解説しているチャンネルを見たりして学びなおしをしています。
いろいろと調べてみると、藤原道長のことを「権力者=嫌なヤツ」というステレオタイプなイメージで思い込んでいたけれど、必ずしもそういうわけではないかも…と思うに至りました。
本人、そのつもりないのに流れがどんどん自分がトップになる方向にすすんで、最初のうちは心情的に大変な思いをしたなんてこともあったかもな…と考えてみたり。
自らの会社勤めの体験をふりかえってみても、役員になった方々はもちろんのこと、わたし自身もひとつのセクションの長になったとき、会社という生き物の存続のために、自分の気持ちにフタをしてやりたくもないことをしなければならかったり、言いたくもないことを言わなければならなかったりってこともままありました(病みました…そして、今にしてみれば謎な思い込みにハマってたなぁと思う)。
それを思えば、道長のような立場であったら、それこそ本人の内面と実行したことが、どの程度一致していたのかはわからないかもしれない。
そして今現在でも、人ぞれぞれの価値観や視野域、立ち位置で、物事や人物像に対する評価は全然違うってことを目の当たりにすることはよくある。人様に対し、人格的なことを表面で見えることや言動だけで安易に決めつけたりはし難いものだと、今は思う。
また、SNSで「史実と違う」といった感想を目にすることもあるけれど、何が史実なのか…?もホントのところはわからないんじゃないかしら。歴史って新事実で塗り替えられてくこともあるし、学者さんによって説もいろいろのよう。
なので、そういったことは気にせずに、ドラマという創作物をきっかけに、その時代をより深く知ろうとすることで自分の中の平安時代の解像度があがっていく感じを楽しんでます。
でもって、歴史の大筋は変えないまま、脚本のつくりかたや演出、そして俳優の演技で人物像をこんなふうに見せることができるんだなぁ…っていう創造力に感動してます。
それにしても、昨日は「光る君へ」はお休みで、とっても残念でしたー。
26話のラストがラストだっただけに…。
都知事選なんて、テロップ流すくらいでいいんじゃない?なんで特番やるの?って思ってましたが、やっぱりつまんない内容で、都民のわたしでもゲンナリしたのに、関係ない地域の大河ドラマを楽しみに見てる人はさぞかしだったことだろうと思いました。
あ、なお、選挙には行きました。はい。