娘はスカート率が高いです。
活発系ではないし、私と同じフリフリヒラヒラ好きでもあるので、自然にそうなります。
先日、旦那が言いました。
「なんでお前ズボンにしんのや
ズボンの方が楽なんちゃうんけ」
それに対する娘の返事は
「えぇー?
スカートの方が楽だけど?」
だったため、旦那の一方的なまくし立てが始まりかけました。
そこで私は言いました。
「少なくともトイレはスカートの方が圧倒的に楽やし」
娘もウンウンと頷きます。
「何が楽や。ズボンの方が楽やんけ」
これは相手の立場に立って考えてみるとか、相手の言い分を聞くとか出来ない人だとバレる発言です。
「女子はズボンでトイレに行くと、いちいちベルトを外してズボンを下ろす必要がある。
スカートなら捲るだけで済むし」
一応説明してみたものの、旦那は全く聞く気はない態度です。
「何がや」
とかブツブツ言っていましたが、いつものことながら聞く気のないことが駄々漏れ。
他にも、裾の広いズボンなら、ズボンを下ろした時にトイレの床に触る恐れがあるから、裾を捲らなければならないこともあるし、サロペットやオーバーオールならほとんどを脱ぐ必要もあります。
私は大学では弓道部で、その後には剣道もしたので袴を日常的に着用していました。
袴は大雑把に2種類あって、スカート型とズボン型があります。
友達はスカート型でしたが、私は袴のイメージといえば…ということでズボン型。
ズボン型の袴は「馬乗袴」と呼んでいたのですが、文字の通り、馬に跨がれるということですね。
弓道部として、憧れは三十三間堂の通し矢と、神事の流鏑馬。
流鏑馬といえば馬に乗る。
だから馬に乗ることができる袴のイメージで選びました。
…結果として、乗馬を習いに行ったこともないし、二十歳の通し矢は技術不足でその頃まだ無理でしたけど
(大学時代は私は貧乏だったので、交通費とかに悩んだ面もあります。)
で、ズボン型の袴の問題はトイレ。
袴って前部と後部を別々に、それぞれの部分に付属している長い紐で胴体にくくりつけているので、ほどくと大変。
長い紐と後ろ側の布がベロリと垂れ下がります。
たくさん手繰り寄せて、手でしっかり掴まなければならないので、不自由です。
ではそれを不自由と感じる私がトイレに行く時にどうしたのかといえば、片足用の筒にもう片方の足も突っ込んだのです。
ズボン型とはいえ、袴の股下は結構低い位置にあります。
足を頑張って曲げれば、片方の足の筒に入れることができるし、裾はたっぷりプリーツなので十分体が通ります。
面倒ではありますが一度脱ぐよりは早いし、トイレの個室内で可能です。
しかしこんな裏技を通常のズボンでは使えません。
しかもズボンのポケットに入れていたものがあれば押し出されて、下手するとトイレの中に落下する事態も発生します。
今では洋式トイレが増えたので、以前ほど落下物の危険性はなくなりましたが。
私は巨大子宮筋腫を経験したので出血が多いときもありましたし、同様に生理が重い人には、股下にすぐに血が滲みやすいという危険性もあります。
「ズボンは楽」
は、小用の度にズボンを下ろさなくてもいいし、生理もなく、出産後の尿漏れもない男の視点。
スカートならモコモコの生理用品を使っても大丈夫だし、黒パンを重ねることもできる。
ズボンの良さを否定する訳ではないですが、女子がスカートを便利に思う理由を聞こうともしないのは、男の独りよがり。
思春期男子なら気恥ずかしくて聞けないのも仕方がないですが、女の子の親なら、イマドキ男だって事情を聞く姿勢は大切です。
万一、私が突然死とかしたら、娘は困り果ててしまいますから。