これはサルコウだろう! | ロンドンつれづれ

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ロステレコムの男子SP.

 

友野選手がほぼクリーンな演技をして、トップに立った。

 

2位に0.5点の差でつけている、クヴィテラシュヴェリ選手の演技を詳細に見てみた。

 

クワド・トウループのジャンプ。 どう見ても、これはサルコウだろう…。 

まだ右足がずいぶん前にあるうちに、左足のブレードをべったり氷に着けて、エッジジャンプのような跳び方をしている。

 

私のような初心者でも、コーチは、「トウループは右足がアウトエッジに乗ったまま、左足のトウの外側を通り過ぎるようにして跳ばなければチート」とハッキリ言うのだ。

 

試しに、クヴィテラシュヴェリ選手の「クワドトウ」のスローモーションをじっくり見てください。

 

https://mobile.twitter.com/axelovelove/status/1464203814605660167

 

 

 

 

エテリ・トートベリーゼ女史のところの女子たちも、プレロテの多い、踏切りの怪しいクワドジャンプをするのが多いが、男子スケーターもするとは。

 

解説のマーク・ハンレッティ氏も、スローモーションを見て、思わず、This is almost a salcow....と言った。 夫など、スローモーションになる前に、「なんだこれ、サルコウみたいなトウループだな!」と演技中に叫んでいた。

 

こんなチートジャンプに、ジャッジたちはOKなのだろうか。

 

OKどころか、プロトコルを見て驚いた。 このサルコウみたいな4Tに+3という高いGOEをつけているジャッジが何人もいるではないか…。 

 

 

FSKMSINGLES-----------QUAL000100--_JudgesDetailsperSkater.pdf (isuresults.com)

 

こうやって、いい加減なジャンプに高い評価を審査員がつけてしまうのなら、もうジャンプをきちんと跳び分けなくても良いんだな、と選手もコーチも思ってしまうだろう。 何のために、一つのプログラムで同一ジャンプは2回までだのなんだのというルールがあるんだろうか。

 

チート・ジャンプを見分けることもできない人たちがジャッジをしているのなら、もう審査はAIに任せたらどうだろうか。

 

もう、スコアなんか真面目に気にすることすらバカらしいのである。

 

1点、2点を取りこぼさないよう、一生懸命にエレメンツを頑張り、エッジや跳び方を直そうとしている真面目なスケーターたちが可哀そうになってくるのだ。

 

マークは、コンビネーションも回転が足りない、おそらくqがつく、と言っていたが、こちらもプロトコルではついていない。マークの目は正確なのだ…。 一つ目のジャンプもqかURだし、セカンドジャンプなど、qどころか、ダウングレードにしてもいいぐらい回転が足りてないのに。 このコンボで、プラスのGOEと共に15点近く稼いでいるが、ダウングレードにされていれば、本来8点ぐらいは低くなるだろう。

 

そして問題のクワド・トウに関しては、This is almost a salcow with the take-off technique here....(テイクオフの技術はほとんどサルコウですね)とマークはハッキリ言っている。 

 

良く言った、マーク!!!

 

だって、素人が見ても、これはサルコウまがいだ。 トウでタップして跳んでないじゃないか。

 

厳密にいえば、サルコウともちょっと違う、新しい跳び方のジャンプである。

 

マークはコーチをしているので、こういうチートジャンプは見逃さない。こういう跳び方をすると楽なので、私も(たったシングルだが)やりがちだが、コーチは目ざとく見ていてゆるさない。

 

しかし、テクニカルやジャッジはいったい何をしているんでしょうね?

 

アンダーロテーションも、クオーター足りないqも、サルコウみたいなテイクオフの怪しいトウループも、みんな見逃しで、プラスのGOEですか?

 

何のためにがん首揃えて座ってるんですか?

 

「選ばれたスケーター」には見逃しをして高いGOEとPCSをつけてスコアを操作して勝たせたり、「選ばれてない」スケーターにはやたらにqやURをつけたりエッジエラーコールをしたり、低いGOEやPCSで、勝たないようにするためですか?

 

エテリさんみたいに権力のあるコーチについていれば、色々見逃されるんですかね?

 

それとも、本当に見分ける目がない?

 

 

これじゃあ、スケーターたちは、真面目に技術を磨く気になれませんよ…。

ばかばかしくて。

 

呆れて開いた口がふさがりません…。