これが答えだ | ロンドンつれづれ

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先日、夫と日本のテレビを見ていて・・・

 

平成なんとかランキングと言うのをやっていた。

 

その中で、アスリート部門で圧倒的に羽生結弦選手がトップ。

 

2位がイチローさんで、3位が浅田真央さんだった。

 

 

そうしたら長島一茂さんが、「これ、何十年前だったら、きっと野球選手とお相撲さんがトップテンにほとんど入ってきたはずだ。スポーツ界の多様性が広まってきた」というようなことを言っていて、確かにその通りだな、と思ったのである。

 

トップテンに、羽生選手、浅田さん、そして荒川さんと3人ものフィギュアスケーターさんたちが入ってくることは隔世の感があるのである。

 

想えば、ジャネット・リンさんや、ジョン・カリーさん、ロビン・カズンズさんにほれ込んでフィギュアスケートを母と一緒に熱心に見ていたころ、日本ではフィギュアなんてオリンピックでぐらいしか見ることはできなかったものである。

 

その後も、伊藤みどりさんでワーッときて、高橋さんや荒川さんのオリンピックメダルで人気が上がってきたが、基本、オリンピックの時にワーッとなってあとは沈静化、という状況だった。

 

高橋さん、浅田真央さんの活躍あたりから、国内の試合会場の座席が埋まるようになり、「真央ちゃん」の人気は、スケートを見ない人の間にも広がったのである。

 

そして、近年の羽生結弦ブームである。 これはもう、社会現象と言ってもいいぐらいの強力なスターがフィギュアスケート界に彗星のごとく現れて、一挙に人気を世界レベルにまで押し上げたのだ。 

 

高橋選手や浅田選手だって、イギリスでもスケートを滑る人やコーチたちの間では知られていた、もちろん。

 

しかし、羽生選手は、「観客動員数」を一気に上げたのである。 それは世界規模で。 ハニュウを見るために、世界中の人々が、海外遠征をするようになったのだ。

 

昨日も、リンクで一生懸命練習をしている初心者のスケーターさんがいて、ちょっとお話をしたら、イギリスで仕事をしているイタリア人の女性であった。 そして、「私は、ユヅルの大ファン!」といってたくさんの羽生選手の写真やら、Whatsapのスタンプを見せてくれたのである。 あちこちのファンのフェイスブックをフォローしていると、もう興奮しながら話してくれたが、博士号を持っているインテリであった。

 

ああ、ここにも一人、羽生選手のオタク的ファンがいた、と嬉しくなったのである。 羽生選手が入り口で、自分もスケートを始める。いいことじゃないか! 裾野が広い方が、スポーツとしての将来は明るいのである。 こういう人たちが増えて、スケート靴を買ったりすることで、業界も存続できるし、良い靴やブレードの開発もできるというものである。

 

 

話を元に戻すと・・・、平成の人気者ランキングの総合、トップ3は、SMAP, 羽生結弦選手、そして宮崎駿さんであった。 

 

SMAPは、平成が始まって、終わる直前まで、日本の芸能界をけん引してきたグループであり、納得できる。 そして、宮崎監督は世界が認めるアニメの巨匠である。

 

そこに、羽生選手が、宮崎監督を抑える得票で入ってきた。 

 

オリンピックを2度制覇した、その功績だけではないだろう。 しかも一般の人にとって目立つ活躍は、2014年のソチオリンピック以降である。そして、平成時代にオリンピックで金メダルを複数獲得したアスリートは他にも何人もいるのだから。 その人たちを大きく引き離してのトップ得票。

 

羽生選手には、なにか人の心をとらえるものがあるのに違いない。 それは、スターの持つカリスマ性だけではなく、彼の発信するメッセージに共感する人が多い、ということなのではないだろうか。 スポーツについての発言だけでなく、その他のことも。

 

いいことも、悪いことも含めて、彼は人とのコミュニケーションを真摯に行い、その中で傷ついたりしながらも、前を向いて一生懸命若者らしく成長している。 それを私たちは見守りながら応援している、という気持ちにさせられるのである。

 

人間、生きていれば、敵も味方も現れるものである。 敵のいない人間なんて、おそらく存在しないだろう。 目立つ人間には必ず叩こうとする人々が現れるし、優秀な人材にはケチをつける人々が陰口をきくものである。  しかし羽生選手に関していえば、「もう、敵のことなんか、気にしなくてもいいよ。 あなたにはこれだけ味方がいるんだから…。全世界に味方が散らばっているんだから」と言いたいのである。

 

彼は、膨大な数のファンという強大な力を身に着けたのである。 しかしある意味、それを傲慢に変えずにいるからこそ、彼はいまだに「敵の存在」が、気になってしまうのだろう。 相手がどれほど数が少なく、弱小な存在であっても。 あるいは、どれほど理不尽ないいがかりをつける人々であっても、気になってしまうのである。 無視して切り捨てればどれほど楽になるか知れないのに。

 

「嫌われたくない」と言った彼の繊細さを、きっとファンは愛するのに違いない。 だから、守りたい!と。 

 

でも、本当のところ、彼は守られる必要もないぐらい、強大な力をもう身に着けているのだ。 本人はそれを意識していないかもしれないが。

 

 

ライオンとゴキブリの戦いでは、勝者はもう決まっているのである。 しかし、そんなゴキブリに対しても「嫌われたくない」と思う彼だからこそ、きっとまたファンが拡大するのかもしれない。 

 

そしてゴキブリをライオンが踏みつぶせば、足の裏が汚れるから、しない方が良いのだ。 

 

きっと周りがゴキブリホイホイを仕掛けてくれるから、それを待っていればいいのである。

 

 

 

夫がこの番組を見ていて、その得票数に「これが答えだよ」と言った。

 

 

「どんなにハニュウのアンチが騒いだって、この数が証明している・・・。彼らが圧倒的な少数派だということを。 ハニュウは何も恐れることはない。 勝負はもう決まっている。 これが答えなんだから」と。

 

 

嘘ばかり書くネットニュースの信ぴょう性の低さには、もう読者たちは気が付き始めている。もっとも、昔から低俗週刊誌の三文記事を信じる人たちは、ほんの一部の愚かな人たちだけだが。

 

 

なにが本当でなにが嘘かは、私たちが自分で判断できるだけの頭を持っていれば良いだけなのだ。

 

 

世の中は、静かにしている良識的な人たちが大多数だ、ということをテレビのランキングでは改めて証明したのだ。 さらに羽生君を応援しているけどランキングには特に参加しなかった、さらに静かな大きなグループだっているはずだ。

 

そして、そういう人たちも、嘘ばっかりのネットニュース、人を攻撃してばかりのインターネット・トロルやいわゆるアンチと呼ばれるおビョーキの人たちのやっていることには、ウンザリしているに違いないのである・・・。

 

ツイッターと言う道具を得て、掲示板と言う自分たちのどぶの中からあふれ出してきた連中には、辟易している人たちが大勢いるのではないだろうか。 

 

 

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