AERAの樹木希林さんインタビュー | ロンドンつれづれ

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樹木希林さんという希代の俳優さんが亡くなった。 私の青春のころ、「寺内貫太郎一家」という面白いドラマがあって、そこに出ていた変わった人が彼女の印象であった。

 

それからしばらくしては、フジカラーの「美しい人はもっと美しく、そうでないひとはそれなりに・・・・」というキャッチコピーでお正月ごろ毎年着物をきてはテレビのCMに登場していたのも記憶に残っている。

 

もちろんTVドラマだけでなく多くの映画にでて、名わき役としても活躍していた。

 

そんな彼女に長いインタビューをしたものをAERAが載せてくれたのでご紹介したい。 しかも、「死生観を語る」というのである。

 

まずは、「私がこういう取材を受けるメリットはどこにあるの? あなた方のメリットはわかるの。えっ、私の話で救われる人がいるって? それは依存症というものよ、あなた。自分で考えてよ。」と切り出すのがおかしい。 そうはいいながら、きちんとインタビューを受けてくれたというのだから、彼女らしい。

 

そして記者の人に、手土産もいらない、謝礼もいらない、だって大した金額じゃないでしょう、という。 自分の食べたくもないお菓子をもらって、お礼を言ったり包装紙や箱を捨てたり、今度は少ない謝礼なのに銀行や出版社から色々書類などを送ってくるのが面倒くさいのだという。 はははは、本当にその通り。 

 

病気をしてから家の中にものを色々置かないようにしているという。いつ逝ってもいいように。私もこれから数か月で家の中からものを出そうと思っていたところである。昨日も、Oxfamに行って、洋服やらアクセサリーやら、バッグやら、たくさん寄付してきた。 まだ正札のついたようなものもたくさん。 こんなに買って持っていても、死ぬまでに一度も着ないかもしれない、と思ったから。

 

希林さんも靴を5足しか持っていないというが、私も昨年日本で10か月暮らして、靴はサンダルと運動靴と、2足で十分だった。着るものも妹の貸してくれた小さい引き出し二つで十分だった。毎日3本のジーンズと3枚ほどのTシャツを洗っては着ていた。

 

希林さんは服もボロボロになるまで来て、おしまいにするんだそうだ。 インタビュー、後編もあるというから待ち遠しいなあ。

 

こうあっさり逝くことを受け入れて準備をしている人が逝くと、悲壮感がなくてよい。 私もこういう風にして、ひょいと線を踏み越えて、あちら側に行きたいものだと思う。 

 

希林さん、見事な生きざま、かっこいい逝き方でした。 ご冥福をお祈りします。

 

 

https://www.msn.com/ja-jp/entertainment/celebrity/樹木希林さん死去-「死をどう思うって%ef%bc%9f-死んだことないからわからないのよ」生前、死生観を語る【前編】/ar-BBNoDW6?ocid=spartanntp#page=2