2013年世界選手権FS(羽生結弦)B.ユーロスポーツ解説 | ロンドンつれづれ

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気が向いた時に、面白いことがあったらつづっていく、なまけものブログです。
イギリス、スケートに興味のある方、お立ち寄りください。(記事中の写真の無断転載はご遠慮ください)

S: Simon Reed
C: Chris Howarth


(6分練習)
昨年の銅メダリスト、羽生結弦選手がこのグループにいるのが驚きです…。


(羽生選手の紹介の最中)
S:彼は、僕の一番好きなスケーターなんだよ。SP終わって9位、少し自信を失くしている気がします。


C:SPは、ちょっとまとまらなかったよね。


S:そう…。


C:ここでは、集中しないとね。最初に滑走できるのは彼には良かったかもしれない。うまく滑るといいけど…。


S:どんなスポーツでも2年目が勝負なんですよ。2年目に自分を証明できる。彼は、今季は昨年と同じようにはできていないような気がします・・・。


(羽生選手リンクへ)


S:さて、ウオームアップも終わり、羽生選手、フランスのアモディオ、スペインのフェルナンデス、中国のソン・ナン、合衆国のマーク・エーロン、最後が日本の無良選手です。


ブライアン・オーサーが、羽生選手を送り出しています。


S:さあ、始まりました。今晩は、面白いことになりそうですよ!仙台出身、昨年の世界選手権銅メダリスト、18歳の羽生選手で始まります。今シーズン、彼の演技は良かったり悪かったりでした。


今回SPでは残念な結果でしたが、彼がベストの時は、誰にも負けない演技を見せてくれます。曲は、ノートルダム・ド・パリ。たいへんな才能の持ち主、日本代表の羽生結弦選手です。


S:ユヅルは、四回転を2回予定しています。トウ・ループと、サルコウ。最初の2回のジャンプです。

そして、最初の、クワド・トウ・ループ!


C:頑張って踏みとどまりましたね。 素晴らしい膝の屈伸で、転倒せずに持ちこたえた。


S:さて、サルコウです。オウ…!!着氷時に手を突いて、ダブルフット(両足着氷)だったようですね…。


C:そうだね、ちょっとアンダーロテーションだったかもしれない。ダウングレードされる可能性もあるかも。フリップは、でる時ちょっと前傾したけど、問題なかったですね。


S:素晴らしいトリプル・アクセル、トリプル・トウ・ループ!


C:コンビネーションのどっちのジャンプでも、驚くべき高さで跳んでますね。ジャンプをでるときのエッジの流れはちょっと・・・だけれど。


トリプルアクセル、ダブル・トウ・ループ。


S:いいですね、今のところ。トリプル・ループが続きます。


C:トリプル・ルッツ、ダブル・トウ、ダブル・トウ


S:いや、これは羽生選手、見事な素晴らしい演技ですよ!



(演技終了)


S:すっかり立て直しましたね!日本のスケート界の輝ける光、彼は失敗をきっちり埋め合わせた。ショートでは、ミスにつぐミスで、本当につらかったと思いますよ。身体的にもぼろぼろだったでしょうし、精神的にもきつかった。


でも、いや、本当になんてスケーターなんでしょう! あのショートから挽回してのメダルは難しいでしょう、この後のスケーターたちがみんな大失敗でもしない限り…。でも、どうなることかわかりません。でも、今の演技を越えるプログラムが、これから3つ以上でることは難しいんじゃないかな。でたら、ビックリだな。


C: それを考えたらね!でもまだ、これから11人も滑るんですよ!



(リプレイ、4回転を見て)


C:凄いですね、素晴らしいです。4回転、見事に持ちこたえました。


エネルギー、ほとばしってますね!


今シーズンの最後に、こんな素晴らしい演技を持ってくるとは・・・!


彼はNHK杯で素晴らしい演技でした。四大陸では少し乱れたが、いやあ、大事なここ一番、大勝負という時に、世界選手権のファイナルステージで、見事に素晴らしい演技をして見せました!


クワド・トウ、少しダウングレードがあるかもしれないけれど…ああ、これは回っているかな。


S:手をついたね。


C:手をついた。でも、大事なのは回転だから。GOEでちょっと点を落とされるかも、でもたいしたことじゃないね。


……………………………


(オーサーが足を上げるのを見て)


S:はっはっは・・・!


C:綺麗だね、美しいライン。アレをプログラムに入れなくて良かったよ。(オーサーのダンスのこと) 君は技術だけに集中してくれよ、振り付けはしなくて良いから…。


S:いやあ、本当に嬉しいよ…。僕はこの選手の、大、大ファンなんだよ、知ってるでしょ?


C:ほんとに?まさかに? (ジョーク)


S:これは、ただもう、素晴らしかった!


C:はははは・・・・、いや、僕もファンだよ。彼はまさに、天才だよね。


さて、これは鳩の中に、ネコを投げ込んだようなことになりました。(これで、今後の見通しがどうなるかわからなくなった、混戦状態になった)


羽生選手はこれで挑戦状をたたきつけましたね。他のスケーターは心してかからないと。


いや、今晩の男子シングルは面白いことになりそうですよ!



(演技後、倒れこむ羽生選手)


C:はっはっは!まるで、金曜日の夜のサイモンみたいだね。(英国では金曜日の夜、パブからでてきて路上に倒れこんでいる酔っ払いが多い)


S:ははは、僕の秘密をバラすなよ。

羽生選手、完璧に消耗しつくしてるね・・・。


C: 本当に、よくやった。Well done!


羽生選手: (大声で)ありがとうございました!!



C:かなりの高得点がでるでしょうね。


S:彼のベストは、177.12です。問題はもちろん、この後にビッグ・ガン(うまいスケーターたち)が控えていることです。だから、審査員も羽生選手の得点を、本当より低く抑えてくるかもしれない、そうせざるを得ないでしょう。


S: 169.05点、これで文句なくトップに躍り出ました。244.99、20点以上の差をつけて。これで9位からは上に動けるでしょうね。どのぐらい上昇できるかは、これから後のスケーターによりますが。


でも、これ以上素晴らしい演技はできないでしょう。本当に良くやった…。Well done!




よろしかったら、前記事の「プラチナ・メダル」に羽生選手へのコメントをお願いします!届け、君の心へ!

http://ameblo.jp/popular2/entry-11491634466.html



(追記)

このあと、P.チャン選手のフリーの得点を見て、「羽生選手よりフリーの総合得点が高いのは納得できない。テクニカルでは、羽生選手が7ポイント高いのに」というサイモンとクリスのコメントもありました。