
発行部数は3000部。これは研究所や図書館へ配布される分で、購入のための部数は800部しかない。入手はきわめて困難であろう。
古い過去号は当館にもないと聞いた。
はっきり言ってよくできている。
歴史、民俗学について狭く深い情報を入手したいときには、とりあえずこの一冊があれば事足りる。
ネットや図書館であれこれ文献を渉猟する必要はない。
まずはこれを見て、それから文献を当たればよい。
情報を得るということは砂漠の中から砂粒を探すことに似ている。この冊子はその十分な案内役になり得る。
1冊につき特集が一つ。表題を見ただけで目当ての1冊を手に取ることができる。
難を探せば無いこともない。
たとえば通巻142号、湯屋、風呂屋の特集であるが、江戸期の風呂屋で肉の売買が行われていたことは書かれていない。あくまでもきれいな学問のための冊子である。
また興味を惹く文章ではない。
書いているのは学者である。
ある情報が欲しければ、それがどんな稚拙な文章であろうと石にかじりついてでも読んでくれる人がいる論文とは訳が違う。通りすがりの人を惹きつける筆力はない。学術エッセイと謳ってはいるが程遠い。
参考資料の提示が少ない。それ以上深く知りたい場合には困る。
